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2011/12/5
最終回。感想とこれからと
運用会社日本株トレーダー 鰊


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  −さて、今年は!?−ブル・ベア雑談

某運用会社日本株トレーダー 鰊(にしん)
  09年1月5日
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ブル: あけましておめでとうございます!
ベア: 今年もよろしくお願いします!
   
ブル: さて、昨年は買い場が来ることなく終ってしまったような一年でした。
ベア: 日経平均が下がるところまで下げないと戻らない、と予想したもののトヨタがボロボロになるようなファンダメンタルズは想定外。
ブル: 2003年と比べると日本企業の財務体質はそれなりに強いはず、と考えていたけど、ここまで急激に世界中の経済が冷え込むとは…
   
ベア: 日経平均が1万円割れても全然買い向かう気がしなかったです。
ブル: ロスを限定的にしようと思えば少しずつ買うしかないような。
   
ベア: さて、新年早々に日経ヴェリタスは見開きで40以上の市場関係者の予想が載ってたね。
ブル: 平均値を取ると7000円〜12000円のレンジといったところかな。
友人のを見せてもらっただけなので、厳密には覚えてないけど。
ベア: 澤上さんの予想高値19000円が図抜けてた。
ブル: 目立つという意味では上手いやり方。あそこまで地位を確立できれば多少外しても関係ない。あの人はいつでも買いだから。
ベア: 一緒にインタビューに答えていた外国人ファンドマネージャーにしてもそうだけど、長期投資につきあってもらえるお客さんと信頼関係が築けるのはすごい。
ブル: サラリーマンファンドマネージャーと揶揄されるけど、いわゆる企業年金担当者もサラリーマンだからね。「じゃあ今日から長期投資やります!」と言っても、運用会社と企業年金じゃ付き合い方が難しい。四半期のパフォーマンスが悪かった場合に、企業年金担当者も社内で説明義務が生じるしね。
ベア: 新年早々、豪快に横道に逸れてるな。
   
ブル: それはそうと今年はどう考えているの?
ベア: 6500円〜12000円。このレンジというよりも、6500円〜10000円、もしくは7500円〜12000円の2つのシナリオかなあ。マーケットが今以上に悲観的になれば前者でリバウンドしても10000円。逆に、何だかんだで売りが少なくて、するするっと12000円まで上昇することも十分考えられる。この場合は上値を抑えられてから、大きな下げが来るかもしれないがそれでも7500円くらいまでかと。
ブル: うーん、前者がベアで後者がブルという感じだね。特にこちらからはコメントはないや。
   
ブル: そう考える背景は?
ベア: 基本的に昨年からの地合続いていると思っている。本格的な出直りはマーケットが静寂に包まれるような時期が続いてからではないかと。
ブル: 昨年11月以降は相当出来高減ってたと思うけども?
ベア: 落ち着いたように見えたのは株式市場だけじゃないかなと。インターバンク市場、債券市場はまだフラフラしているし、為替市場もなんだかなあと。
   
ブル: 各企業は相当厳しい決算になってるし、業績の底は近いと考えることは難しいかな?
ベア: 確かにセンチメント、ファンダメンタルズともに「勘弁してくれ」と言いたくなるような数字が出ているけど、各セクターのトップ企業が足掻いているような気はしない。
2003年って銀行然りだけど、日本の経済システムを支える企業も危ないと思われていた。
   
ブル: それに比べるとまだ余裕があるというか、先行き不透明感が限られているかな。「ちょっと我慢すれば景気は回復するよ」といった楽観的なものがある。そういう意味ではもっと「どうしていいか分からない」という状況もありうるかもしれない。
ベア: まず3月までは建設業に注目せざるを得ない。不動産ディベロッパーがぱたぱた潰れていて、その影響をもろに受けているが、中堅あたりが本格的に倒れ始めそうで怖い。
ブル: 成長性が低い産業ではあるけども、労働集約、薄利多売の面があるので雇用の重要な担い手だしね。
   
ベア: あとは機械等の輸出産業かな。ここ数年の好調は新規需要に加えて、更新需要もしっかり取り込んだことにあると思うけど、更新が一巡したこれからはちょっと厳しいかもしれない。
ブル: 新日鉄もそうだけど2003年というのは、重厚長大産業は「成長性皆無」と見られていたような状況だったからね。新興国需要はどうしても波があるので、どこまで期待先行すればいいのやら。
ベア: あとは銀行と証券会社。お金ジャブジャブ状態から一転だからね。特に証券会社は人もシステムもお金を投じてきたから、ここからはどうやって稼ぐのか悩ましい。
ブル: また合併が増えるのかもね。未だに合併前のシステムを統合しきれていない大手証券会社もあるというのに。
   
ベア: じゃあ、今年前半のおススメは?
ブル: 次の景気回復もきっと外需主導になるのだから、いっそのこと中国株やブラジルあたりのETFを少しずつ買っておけばいいんじゃないの?
ベア: 投げやりだなあ。
ブル: 正直な話、あと数年か10年か分からないけど、潰れなければ2倍、3倍になるような大型株がゴロゴロしているじゃないか。そういった株は「不況の株高」が紙面を飾るたびに人気が出るんじゃないの?パナソニック、キヤノン、信越、コマツ、ダイキンとかさ。
ベア: うちの父親のおススメは京セラ、村田製作所、オムロンあたりの京都銘柄だそうです。
商売相手として散々苦しめられたと。
   
ベア: 内需は?
ブル: こちらの方が先を見通しやすいと思っている。昨年はドコモを取り上げたけど…
   
ベア: けど?
ブル: また海外に打って出るとか言ってるし、あと昨年から始めたスマートフォンは使いにくい!!
ベア: そう?
ブル: 生まれて初めてどうしていいか分からなくなってコールセンターに電話しましたよ。
結局、原因不明のままリセットするしかなくて送信メールが全部消えることになったし。
ベア: あと、タッチパッドも操作性が悪いし、この端末を2年間使い続けることは拷問に近い。
ブル: ドコモ初のスマートフォンなのでドコモへの人柱という気分で買ったけども、これは厳しい。
ベア: それはともかくとして何もしなければ利益出るんだから、地道にクオリティを向上させてくれればそれでいいのに。
   
ブル: 不動産とかREITは?
ベア: ケネディクスとかパシフィックはまだ面白いと思う。財務的な不安要因はまだ残っているし既存株主を毀損させるような資本政策をやるかもしれないけど、株価が10倍にあれば関係ない!
ブル: またばっさりと。怖いけど、新興不動産で生き残るとしたら、この二つにダヴィンチくらいか。
ベア: 資金繰りという面からは、ダヴィンチはまったく別の会社といってもいいのだけどね。良いか悪いかは置いといて。
ブル: 本音を言えばREITは引き続き着目したい。プレミアやケネディクスリートは配当利回り20%まで突っ込んだのを見ているから、10%でも物足りないのだが、普通に現物不動産を買うよりはリスクは少ないと思われる。どうしようもなく高い値段で物件を買っているREITがあることも事実だが、地道にやっているものもある。見極めだね。
ベア: 当面楽観できませんが、とりあえず3月までがんばりましょう。
ブル: そうだねえ。はあ。今年は時間もありそうだから、またブログでも復活させるか!


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