TOKYO IPO スマホ版はこちら
TOKYO IPOは新規上場企業の情報を個人投資家に提供します。
検索
English
トップ
IPO情報
セミナー情報
サービス情報
開示アラート
IR Street
証券口座比較
TOP
2011/12/5
最終回。感想とこれからと
運用会社日本株トレーダー 鰊
IPO最新情報や西堀編集長のIPOレポート、FXストラテジストによる連載コラム、コモディティウィークリーレポートなど、今話題の様々な金融商品をタイムリーにご紹介するほか、資産運用フェア、IRセミナーのご案内など情報満載でお届けしています。
一時代の終わりとこれから
某運用会社日本株トレーダー 鰊(にしん)
09年2月4日
【PR】
【PR】
【PR】
みなさん、こんばんは。
昨年の後半以降、飲み会において譲れないものが「美味いもの」から「安く酔えるもの」に変わってきた鰊です。
周囲の金融関係者を見ても一様に財布の紐が堅くなってきており、忘年会新年会を終えた今では「次は和民や白木屋が一次会でも文句を言う年上の方々はいなさそう」というのが正直なところ。
昔はみなさん宴席には一言あった方ばかりだったことを思うとちょっと寂しい気もしますが…
それと同様に、一時代が終わった感を強くしたのはパシフィックホールディングスの決算です。
時代に取り残されないように、土地転がしからアセットビジネスに舵を切ると言っていても、いわゆる賃貸業は昔ながらの商売。
不動産という閉鎖的な市場では、コネクションもノウハウも足りない。中途採用と高給で人材を確保しても会社としての信頼は勝ち取れない。
そもそもここ数年の高値で仕入れた土地では、何十年という時間で仕込んだ土地を持つ大手不動産の真似事はできず。
ビジネスモデルの行き詰まりは周知の事実でも、「高塚社長降板」という文字を見ると既定路線とはいえ、寂しいものです。
アメリカと比べると企業の新陳代謝が鈍い(それが良いことなのか悪いことなのか分かりませんが)日本では、既存の企業を尻目に成り上がった新興企業の代表格の一つだけに「残念」というのが本音です。
もっとも、数少ない「不動産業にとって切り離せない銀行とのコネクションをしっかり維持してきた企業」だけに中国資本の傘下で仕切りなおすのはまったくの夢物語ではない、ようなそうでないような。
自分でエクイティリスクを取ってまで付き合いたい資本政策ではないが、業界関係者の大半が「どこまで本気にして良いのか分からない」という現状である以上、何が何でも生き残ってくれればそれは痛快だなと。
よく文句を言われていたものの、傘下REITである日本コマーシャルと日本レジデンシャルの資産規模はREIT業界でも上位。前者が2500億円、後者は3000億円の物件を取得している。
「パシフィックから高い値段で買わされたからな」というのも的外れではないものの、その半分弱は市場から公募で調達したもの。すなわちマーケットから評価されたからこそ今の規模にまで成長できた。
すっかり手のひらを返された状態ではあり(投資家は「やってくれたぜ」という気持ちだろうが)相場を見ているとそれこそ投資家の悲痛な叫びが聞こえてくる。
正直、この二つのREITの生き残りも簡単ではないと思う。もちろん配当を出す分には大きな問題はないと思うが、運営するとなると「難しい物件が多いなあ」というのが素直なところ。
立地、価格帯ともに上げ相場において最大のパフォーマンスを発揮する傾向というか景気の波に逆らうのは難しい物件というか。
機関投資家の投げが進んだのは、財務的な理由と「本来であれば景気の波に左右されにくい不動産であり、長期の賃貸契約締結でヘッジされているはずがどうにも信頼できない」といったあたりだろう。
実際、日コマではその懸念が実現化してしまったケースもある。
いわゆる大手不動産系REITでも皆無ではないのだが、疑惑があったところにそういったことがあると「やっぱりね」となるのが世の常。
ただ、この値段まで売り込まれたからこそ個人に買ってもらい、しっかり恩返ししてもらいたい。破綻さえしなければ、配当利回りは20%を超えてしまう銘柄なのだから…それこそが「個人のためのREIT」として相応しい結果だと思うというが希望というか。
某運用会社日本株トレーダー 鰊(にしん)
メールはこちら ⇒
nishin-for-t-ipo@hotmail.co.jp
Copyright (c) 1999-2009 Tokyo IPO. All rights Reserved.