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2011/12/5
最終回。感想とこれからと
運用会社日本株トレーダー 鰊


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  続編・不況期のM&AはREITから?

某運用会社日本株トレーダー 鰊(にしん)
  09年5月13日
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みなさん、こんばんわ。
鰊です。

日本レジデンシャルについてコメントする前にストップ高でしたね…。過去の話に意味があるか分かりませんが、ボラティリティが大きいREIT市場なので、また下がってくるかもしれませんし、前回の続きです。

日レジにスポンサー候補が現れた、このニュースは2つの意味があると思います。

1つ目はニューシティよりも規模が大きく、良い物件を保有している日レジがきっちり評価されたこと。

まだ正式発表はなされておらず、中国資本関連で散々振り回された嫌な思い出を持つ方々もいらっしゃると思いますが、まだレジREITを上場させていない三菱地所、野村レジのスポンサーである野村不動産、アドバンス・レジデンスのスポンサーである伊藤忠が記事になっております。

残る一つは非公開ですが、ニューシティにちょっかい出していた大和ハウス、オークツリー、DBJ、ゴールドマンあたりが次点。

時期が時期なら大京REITを企んでいたオリックス、住友不動産が名乗り出てもおかしくありませんが、ちょっと厳しいか。

ちなみに噂ベースですが、日経記事に出たうちの2社については??と言う感じ。誰が日経に漏らしたか知りませんが、けっこう適当な発言じゃないでしょうか。

そもそも日レジはレジREITとしては、三井不動産系の日本アコモデーションに次ぐ総合力を持っていたものの、スポンサー破綻、投資法人債市場の混乱、高級賃貸マンション市場の崩壊という三重苦で叩き売られたわけで、実態はまったく無視されていたわけです。

まあ900億円の投資法人債を抱えていてはお先真っ暗というか怖すぎます。しかし、かつて業績悪化→社債デフォルトというケースはいくらでもあったのでしょうけど、業績堅調→社債デフォルトということはあったのでしょうか。

物件の取得金額はニューシティの2000億円に対して日レジは3000億円。物件の良し悪しは個人的な感性によるところも大きいっちゃ大きいのですが、立地、物件のクオリティは総じて日レジに軍配が上がるでしょう。

ニューシティの賃貸マンション運営力というか新しいアイデアへの取り組み、住人へのホスピタリティは業界随一と言っても過言ではないですが、賃貸業の強みは持っているだけでもキャッシュを生むところ。

よって、ニューシティよりも日レジの方が安心感があったわけで、その点がきっちり評価されたのは好ましいことです。

そして、2つ目としては今まで水面下の動きしかなかった上場REITのM&Aについてようやく表に名前がでてきたことでしょう。

もちろん今まで単発で噂や観測は出てましたが、ここまでマーケットが反応するほど確度が高い記事は初めてです。

そもそも、いくら大手企業とはいえ、自分だけがM&Aに邁進するのは不安なものです。きっちり資産査定して、自分の目で確かめても、本当にこのREITをこの値段で手を出すことが正しい判断なのか分かりません。

しかし、そういった状況は、競合が出てくることで一気に改善されます。REITとしても安値で売らなくて済むし、買収する方としては価格は上がりますが、それ以上の自信を持てます。

そして、一番大きいのはここ。

銀行が何よりも安心するのです。

銀行と言うのは専門家のようでいて、各業種にそこまで詳しくありません。定量評価はまあ得意でも、定性評価はかなり苦手です。将来性への投資は証券会社の方がはるかに得意です。

REITと銀行が切っても切れない関係なのは、昨年来のマーケットクラッシュで十分知れ渡っていると思います。

その銀行が安心する。これはREITにとって何よりの良薬でしょう。

以上はあくまで日レジの話です。中小レジREITについては、また別の側面が強いです。この点は機会があれば。

某運用会社日本株トレーダー 鰊(にしん)
メールはこちら ⇒ nishin-for-t-ipo@hotmail.co.jp


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