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2011/12/5
最終回。感想とこれからと
運用会社日本株トレーダー 鰊
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某証券会社の不動産業界セミナーに参加して
某運用会社日本株トレーダー 鰊(にしん)
09年9月7日
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皆さんこんばんは、鰊です。夏休み気分が抜けないまま、早くも9月に入ってしまいました。
仕事の量は中間期末モードではあるのですが…
そんな中、職場に「来週は頑張るから!」と言い残して、2日間ほど某証券会社の不動産セミナーに参加してきました。
国内部門と海外部門の2つのブースで同時にプレゼンテーションが行われる形式のもので、テーマは商業、住宅、市況等。
それぞれに特化した企業の生の声が聞けるという意味でなかなか貴重な機会です。
自社の宣伝が多いのも、まあご愛敬といったところ。
中には、「いつもと言ってることがちょっと違うなあ、そんなに楽観的なことは言わないでしょう」とか「悪く解釈されることは省略しているなあ」と言うのもありますが、公の発言としてとらえられる以上は仕方なし。
そのテーマと講演者を見るだけでも今の時世を反映させたものとして参考になりますし、セミナーの参加者の顔ぶれはまさに世相そのもの。
昨年は「よく集めたな」と思うほど欧米系と思われる投資家が多かったものの、今年はアジア系が多数。
もちろん全体の数としては日本人が圧倒的に多いのですが、セミナーの合間に休憩室で広げられる会話の多くは中国語系。彼らは元気だなあと痛感しました。
この手のセミナーで質問するのは主に欧米系の投資家ですが、今回はほとんどアジア系だったように思います。
ただ、(私の記憶が確かならば)このセミナーは昨年に比べて小さい会場で行われており、盛り上がりはいまいちでした。
実際、セミナー参加者の考えのほとんどは「最悪期は脱したが、まだまだ(影響が計り知れない)悪い材料は出てくる」と言ったもの。
REITや株式市場の戻りについて言及する方が少なかったのも、「過度の信用リスクの揺り戻しの影響によるものであり裏付けがあるわけじゃない」と言外に言いたそうな方ばかり。
ちなみに週末の日経新聞でもアメリカの商業不動産担保ローンについて「サブプライムを超える残高」といった不安を煽る書き方をしているものの、どのタイミングで、どのくらいのインパクトが出てきて、どの資産に波及して、どうやって問題は解決するのかという点はほとんど触れておりません。
日経新聞が問題提起だけして終わるのはいつものことですが、この件については結論まで書けという方が無茶な話。
とはいえ、サブプライムの再来である以上、もう少し前向きな発言があっても良いのになあと思わざるをえないのですが、サブプライム問題が根本から解決したわけではない以上、何をすべきか分らないのが現状でしょう。
日本のCMBSだけでもどうなるか分らないのに、遥かに大きい規模の証券化商品の行く末なんてそれこそその時まで分りません。
個人的には、不動産資産は大層痛み、マーケットは持ち直しているものの、今のところ勝ち組なきリバウンドと考えます。ここから買い上げる資金は多くないし、次に下げ相場に入った場合に耐えられる投資家はかなり少ないでしょう。
特に、不動産現物にはその傾向が顕著だと思います。
ここ一年の下げ相場と上手く避けて、安値で不動産を仕込もうとした投資家は多くいますが、それが成功したという話は聞きません。逆に「下がってこなかった」という声はいくらでもあります。
確かに過剰なリスク回避反応で多くの血が流れました。日本のバブル崩壊の経験から一気に負の遺産を片付けるのがベターという方法も理解できます。
いろいろな方面から政府がバックアップしたおかげで(特にアメリカ)マーケットは落ち着きました。
ただ、負の遺産は思ったよりも大きかった。そんな気がしてなりません。
不動産セミナーに参加した投資家の意見もその延長上にあるように感じました。
少なくとも、日本のREITが今の配当金額を10年に渡って維持できるかと言えば、かなり難しいでしょう。狭いレンジの価格水準で安定してますが、ちょっと怖い。
その思いを強くした不動産セミナーでした。
某運用会社日本株トレーダー 鰊(にしん)
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