みなさま
あけましておめでとうございます。
年初ということもあり、今年の相場を占ってみることにします。
株式市場は、変化に反応するものです。
さて、今年は、日本はどんな変化を見せてくれるのでしょうか。
いろいろな研究機関の日本のGDPの今年の予想を見てみますと、残念ながら、今年のGDPは、昨年より「鈍化する」という予想がほとんどです。
引き続き消費は停滞気味。輸出企業が収益を牽引という構図は昨年と変わらない
ようです。
ただし、足元がよすぎた反動で、米国市場は、すでに高い期待を織り込んでいる
可能性があります。日本と米国と連動性がいまは薄れていますが、理由は米国は
2004年バラ色と考えている人が多く、日本はある程度冷めた人が多いためといえましょう。いずれにしても、どちらかが間違っているわけです。
外国に目を転じますと、今年よりも劇的によくなる地域は、欧州と南米です。昨
年悪かったが、今年よくなるというターンアラウンド型です。米国やアジア(日本を除く)は、昨年もよかったが、今年もよいという好調持続型です。
2004年予想GDPをまとめてみますと、
欧州と南米⇒ボトムアウト
米国とアジア⇒好調持続
日本⇒ピークアウトで減速
ということで、日本は、目立たない展開になりそうです。
多くの評論家が、前半まではハイテク中心にそこそこのパフォーマンス。
後半から失速といういつものパターンを予測しています。
2004年の注目点は、前半は外需主導です。
前半は、4月に米国での税金の還付があり、またまた米国の消費は刺激されます。
そして、夏場のオリンピックまで、期待が残りやすくなっています。
半導体製造装置や液晶製造装置などをトレーディング候補として注目しています。
2004年後半は、どうでしょうか。注目はデフレ脱却期待です。都内の土地が上昇に転じていることから、首都圏でデフレ脱却宣言なるものが出せるかもしれません。日銀の何十兆円という介入によって、円が民間セクターへ放出されているのですから、金融緩和という側面から、デフレ終結が宣言できる期待もあります。
仮にデフレが過去になり、長期金利がさらに上がってくれば、市場も勢いを取り戻すと考えています。金利上昇や円高は、業績相場を盛り上げてくれるものです。デフレ傾向さえ終結すれば、企業の業績はどんどんよくなるからです。そういう意味では、すでに素材株が堅調なのはある意味でデフレ脱却のサインといえるかもしれません。
公共投資もこれまでの無駄なダムや高速道路というものではなくて、「自然再生」や「環境事業」という循環型投資を軸に国民の理解を得るようになるかもしれません。いわば、公共投資という概念そのものが大きく変化する可能性があるのです。循環型社会を目指す企業には高い評価が与えられるでしょう。建設株なども再評価の余地があるかもしれません。
日経平均の高値予想ですが、月並みですが、5月ごろに高値12000円程度を考えています。安値は1月。1万円程度で踏みとどまると見ています。
クレイフィンレイ プリンシパル 山本 潤
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