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「これまでのまとめ@ 継続は力なり」
   
クレイ フィンレイ インク プリンシパル 山本 潤
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■これまでのまとめ@ 継続は力なり■

これまでの連載では、「継続は力なり」、そして、「時は金なり」という言葉を紹介してきました。なぜならば、運用の本質は「複利の力」を信じることだったからです。

私事ながら、わたしは病欠がありません。
昨年も一度も咳き込んだことや熱が出たことはありませんでした。

毎日欠かさずにしていることがあります。

朝、まず乾布摩擦を3分間。
相撲の四股を4分間。
そして、呼吸法を3分間。
ストレッチと筋肉運動を10分間。

朝ご飯を家族と食べます。
当然、ご飯と味噌汁です。
そして、子どもを保育園に連れていきます。
家族と朝をゆっくり過ごす。これは大変なリラックスになります。
そして、うこんとプロポリスを牛乳に混ぜて飲み干します。

中には、あわただしく朝を送り、朝食を職場で喉に流し込むようにして食べる方々もいるようです。

そうではなく、できるだけリラックスして、余裕をもって相場に対峙しなければなりません。
そうでなければ、せっかくの持てる力が十分に出し切ることができなくなります。
わたしの場合は、家族とゆっくりと朝を過ごし、気力を充実させて、イメージトレーニングをしてから、相場に向かうことで、リズムに乗ることができます。

職場に行きます。地下鉄は2駅手前で下車。20分歩きます。
本日の相場や銘柄の業績の動向をイメージトレーニングしながら、集中力を高めていきます。

これらは無理なく毎日続けられることです。
継続を力にして、健康を守るのです。

健康でなければ、将来に渡ってキャッシュフローをプラスにすることはできません。

■これまでのまとめA 時は金なり■
「時は金なり」。つまり、スピードが金を生むということです。

フットワークを軽くして、できるだけ多くのアイデアを出します。
取材回数を増やす。取材から取材への移動時間に投資判断をします。
ですから、できるだけ短い時間に効率的に会社訪問します。

多くのアナリストは、取材をこなして、そして、帰社。夕方になっています。
もう、くたくたになっています。それから、さあ、ノートをめくって、まとめのレポートを書くという人が多い。

わたしは、それはやりません。
取材をしている途中で、「あなたの会社は買いですよ!」と叫んでしまう。
少し変人です。なぜならば、買いか売りかを決めるために、会社訪問しているのです。
買いの条件を満たした瞬間に興奮するのは仕方のないことです。

取材を終え、最寄の駅までに歩く時間が10分程度はあるものです。
そして、車内で、移動中。わたしの頭の中は、取材した企業のキャッシュフローの予測が揺れ動いています。
時価総額と利益とを比較して、PERを算出します。もちろん、暗算です。

「えーと、この企業の時価総額は、2000億円。この事業がこうなって、あの事業はこうなるから、最終利益は、数年後には、200億円になってもおかしくない。するとPER10倍か。安いな。買いだ。30−40%程度は上がるだろう。」

こういうことを電車の中で行い、気分をとりあえずスッキリさせる。

帰社する。簡単なメールを書く。「買い。目標株価は、○○。この事業は、こういう理由で伸びるから。以上。」
メールを書く時間は5分です。

このように、ひとつひとつの動作をきびきびすることで、全体の効率を上げていく。
これが時は金なりです。

■株で勝つコツ■
ようやく、本題です。

株で勝つコツは、なんでしょうか。

いろいろありますが、予測しなくてもいい予測というものがあります。
たとえば、平日よりも祝日に買い物をする人が多い。
あるいは、平日に働く人の数は祝日に働く人の数よりも多い。

これは予想とはいいません。
でも、こういう当たり前のことを使っても、簡単な予測ができるのです。
何も難しいことを勉強しなくてもいいわけです。

みなさんは、2004年の3月は、どういう月になると思いますか?
やることは簡単です。

昨年2003年の3月を見てください。
なんと、日曜日が5回。土曜日も5回ありました。

今年2004年の3月はどうでしょうか。
なんと、日曜日が4回。土曜日が4回しかありません。
おまけに昨年は、春分の日は平日でした。
ことしは? アンラッキーです。なんと春分の日が土曜日に重なっています。

土日祝日の数を比較しましょう。

==休みの比較表==
2003年 3月 11回
2004年 3月  8回

これはどういうことを意味するでしょうか。

当然、小売企業には3月の数字は厳しい数字になるでしょう。

3月は期末です。
3月は売上げの比重が最も高い月です。

ソフトウェアの会社はどうでしょうか。
3月はもっとも忙しい。
でも、昨年は、休みすぎちゃった。
結果として、昨年の3月のソフトウエアの業績は悪かった。

今年はどうなるでしょうか。営業する時間が3日も増えました。
31日のうちの3日は、10%に匹敵します。
それでは、ソフト会社の売上げは堅調になるかもしれないなと準備していなければならないでしょう。

逆に、小売はどうでしょうか。
休みは平日の1.5倍の売上げがある場合、3日休みが違えば、1.5日分は違ってきます。
1.5日は31日の5%。既存店は、プラスになりませんね。
こういう数字が4月になってから発表される。

ところが、企業によっては決算が20日〆のところもある。
細かいですが、そういうことを知らないと損をします。

こんな簡単なこと、誰もやっていると思いますか?
みんな怠慢なので、やっている方は少ないようですよ。

こういうことの積み重ねが100個重なれば、大きな優位性となるでしょう。

予測する必要のない予測で儲ける。
これは、楽な儲け方です。

クレイ フィンレイ インク プリンシパル 山本 潤

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