東京IPOメールマガジン読者の皆様へ
明けましておめでとうございます。
今年も1年間宜しくお願い申し上げます。さて、今日は新春第一号のメールマガジンです。
今年1年を占う上で、IPOマーケットに起こりそうな出来事を考えてみました。まず、株式市場関係者はどのように考えているのか。
昨日の日経金融新聞の一面に「大胆予想」が出ていましたので、目を引いた内容をピックアップしました。 トピックス 西堀コメント
・小泉首相続投 ← ありそうな予感
・電機大手M&A ← あって当然、ないのが不思議
・日経平均バブル高値を抜ける ← 1989年の高値は年内に抜くのは難しそう私の予想は大胆ではないが、今年ありそうな出来事は次のとおり。
1.年間IPO件数過去最高 204件以上
大証のヘラクレス市場の復活によりヘラクレスのIPO件数が2005年
のIPO件数(22社)の2倍以上となる。この動きに刺激された、東証
マザーズ市場、地方の取引所もIPOの取扱件数が伸びると予想する。
ちなみに過去最高のIPO件数は2001年の203件。
2.東証1部出来高50億株達成
ネット証券の口座が増えて個人投資家の市場参加者が今年以上に増加する。
証券取引所や証券会社のシステムにトラブルが多発し、ネット証券におい
ては完全ダウンするところも出てくると予想する。
3.初値騰落率1000%銘柄登場
2005年の最高初値騰落率はオールアバウト(2454JQ)の676%で
あった。加熱するIPO銘柄の初値がとめどもなく切り上がる可能性は十
分にありうる。
1〜3はすべてありそうな話だと読者も思われるのではないだろうか。
これらの起こりうる事象に対してとるべきアクションを考えてみると、
(1)当然のことながら公募株を取得すべくブックビルディングに励む(費用
対効果は???)
(2)手数料が安いネット証券だけに口座を持たずにシステムダウンのないネ
ット証券や対面営業の証券会社にも口座をもつべし
(3)初値騰落率が高い銘柄の初値買には十分注意すべし
要約すると、IPOの一攫千金の機会は逃さないようにする、但し、IPO銘柄の初値買はルールに従って行う、また、セカンダリー市場での売買にはマーケットリスク以外のリスクが存在することも忘れてはいけない、と言うことだ。年頭の締めくくりに一言、「株式投資は負けぬが勝ち」である。
必ず勝てる投資方法などは世の中に存在しない。
だが、負ける可能性が高い投資は存在するはずだ。
将来何が起こるかを考える時間よりも、過去を振り返る時間を多く持つほうが投資には役立つはずである。昨年の失敗を紙に書いてみてよう。そこに勝つためのヒント(負けないためのヒント)がかならず見つけられるはずである。
東京IPO編集長 西堀敬 column@tokyoipo.com |