本日15時30分からオンエア−されたテレビ東京の番組「クロージングベル」の中で「IPO」特集がありました。
5分間という短い時間でしたが、私がお話しました内容についてまとめました。
司会:さて、IPOが目白押しのようですね?
西堀:1月は1社(昨年0社)だけでしたが、2月は1ヶ月だけで23社(昨
年19社)、3月も現時点で9社(昨年16社)が取引所に承認されて
いる。
司会:なぜ、こんなに多いのでしょうか?
西堀:理由は3つあります。
1.日本企業は3月期決算の企業が多く、かけこみでIPOをしようと
するケースが多いこと。2月、3月という時期は例年多い傾向にあ
ります。
2.ヘラクレス市場が1月末から新システムを稼動、昨年の下半期は6
ヶ月で6件、今年はすでに3件が承認されており、3月以降も増え
そう。
3.足元相場が全体として好調なことに加えて、上場準備中の企業の業
績も景気の良さに後押しされて、上場のタイミングとして絶好とい
う側面もあるようです。
司会:IPO企業で何か、特徴などありますか?
西堀:金融系のIPOが目立つ。
地銀が2行に、今日(8日)の岩井証券など証券2社もIPO。
銀行はやはり、不良債権問題が解決しつつあり、自己資本を強化したい
狙いがあるようです。
証券は、足元業績がピークにあることが挙げられます。
この規模の金融機関のIPOが集中するのは珍しいことです。
司会:では、IPO企業へ投資判断する上でのポイントは?
西堀:「初値追うより落ちたところ」。何よりも騰落率に注意すべき。現在は
初値が高く、騰落率2〜3倍なので、こういう株価になると、その株価
自体高すぎ。
公開価格は一般的に安めの設定が多く、さらに買い続けられる、という
流れは考えにくい。2月以降多くの企業がIPOするので、上場日以降
の高値を追うのではなくて、投資先も増えるだけに、落ちたところを拾
う手となります。
例えば1月に上場したエスティックという会社の場合、
公開価格35万に対して初値が89万円。
上場二日後に119万円まで上昇したが、その後84.1万円まで下落。
司会:新興市場全体の動きは?
西堀:東証マザーズ指数を見ると、昨年は12月中旬に年初来高値を付け約1ヶ
月で2,000ポイントから2,800ポイントまで40%急上昇したわけですか
ら、1月下旬はライブドア事件がなくてもいったん調整する場面であっ
た。大型株は外国人と個人の両輪で動いているが、新興市場は個人のみ
なので、ここは少し時間がかかるが大型株が一巡した後に戻すと見てい
る。
以上です。
読者の皆様のお役に立てば幸いです。
東京IPO編集長 西堀敬 column@tokyoipo.com
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