新興市場の株価指数を眺めていると、なんとなく底打ち感が出てきた。
東証マザーズ指数、日経JQ指数は1月中旬のライブドアショックと2月中旬の下げで一応値幅の調整は完了したと見られる。
あとは日柄の整理がどこまで必要か?ということである。
特にIPO銘柄を中心とした短期の値幅取りを狙う資金は年末から信用取引を利用して相当のレバレッジを効かせていたと推測される。この信用取引の含み損の整理が終われば、立ち直ってくると思われる。
そのタイミングとしては3月20日過ぎがターニングポイントになりそうである。それは、3月決算銘柄の権利付最終取引日である3月27日に向けたいろんな動きが出てくることによってシコリがほぐされると考えるからである。
まず、信用取引を行っている人にとって期末は大きな節目となってくる。この3月末はすでに80銘柄以上が株式分割を発表しており、信用で分割銘柄を買っている人は現引きもしくは反対売買が必要となるわけだ。わずか80銘柄程度ではあるが、今後追加で発表される可能性も十分ありうる。
また今日の日経新聞1面でも大きく取り上げられているが、配当目的の買いも3月中旬までは入りやすい。もちろん早めに配当利回りの高い銘柄を仕込んでおいた人にとっては絶好の売り場となるはずである。
このような動きの中でシコリ玉を損切りしながら、体制を立て直していく投資家が多く、売却して得られた資金は次なるターゲットを探すはずである。
トレンドチェンジとなったら、そこで何を狙うかが重要である。
私のお勧めは2月中旬以降のIPO銘柄である。今日の日経新聞にも取り上げられていたが、ここのところIPOの初値がパッとしない状態が続いている。
公募価格割れの初値や上場後に公募価格を割っている銘柄も出てきている。確かに地味な銘柄が多いのは事実であるが、そもそもPERが10倍台と非常に割安に放置されていることに注目すべきである。
今年のIPO銘柄で公募価格を今日の終値が割っていて、今期予想利益ベースでPERが10倍台の銘柄は以下のとおり。
フェリシモ(3396東証2部)
アプライド(3020 JQ)
山下医療器械(3022 東証2部)
東海運(9380 東証2部)
クリエイト(3024JQ)
公募価格割れではないが
ペガサスミシン(6262 東証2部)
どうやら東証2部銘柄は人気がないらしい。PERは10倍〜15倍程度とタワー投資顧問の清原さんが狙いそうな銘柄群である。配当利回りで見てもそこそこの水準だ。
再度、売上・経常利益の成長率をチェックして銘柄を吟味してみてはどうだろうか。
東京IPO編集長 西堀敬 column@tokyoipo.com
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