皆様、如何お過ごしでしょうか?鰊です。
マーケットは相変わらず静かなもので、新聞等でも「個人投資家のダメージは大きい」という旨の報道が散見されます。
私もめっきり書く頻度が落ちて、皆様にも編集長にも申し訳ない気持ちで一杯です。(本当ですよ!)
もっとも、レディ薬局、MKCM、クラックス(一日で150%増!!)の高騰を見る限り、チャンスがあれば殺到するだけの力強さは健在しているようですし、ディーラー連中が好きそうな若干マニアックな銘柄は相変わらず元気です。
マーケットが静かに思えるのは、新興市場の主力という分かりやすい銘柄が冴えない影響が大きいのでしょう。大型株でも化学やゴムのようにやや取っ付き難い株が堅調な一方、ハイテクや銀行は盛り上がらないので指数は鈍いように見えます。
では、いつマーケットに「熱狂」が戻るのか?
そして、問題はどうやって、熱狂の戻りをいち早く確認するのか?ですね。
その方法の一つが短期筋のセンチを探る指標になるのが分割権利落ち銘柄の動向ではないでしょうか。
分割銘柄は需給がタイトになるから高騰する、というのは今は昔。
以前のように分割後の新株交付が1ヶ月以上も先という状況では、投資家がちょっと分割前のウェイトを落としておいて分割後の株を買いに行くということがあったかもしれません。
また、単純に株価が下がり購入しやすくなる、発行済株式数に対してマーケットに流通する株が少なくなる、というセンチメンタルな理由で上がることもありました。(個人的にはこの理由はセンチメント以外は何でもないと思ってます。)
ところが、現在のように新株交付が即日という状況では、分割は需給を緩める効果の方が強いように思います。というのも、分割を行う銘柄は、分割発表に絡めて業績発表等を行うため分割をもって「材料出尽くし」とされるケースがちょくちょくあるためです。
よって、センチが強気であれば分割後に売られることはないでしょうが、「うーん、益も出てるしこの銘柄に固執することもないかな」となれば、売られるパターンが出ます。
火曜の分割銘柄は、約90銘柄をうち70%強が下がり、目も当てられない状況でした。
「分割割合を間違えてないか?」というほど崩れた銘柄もありますし、「ショートセル?」というような巨大な売り板が出てきたものもあります。
分割発表前に仕込んでいた投資家からすると、十分に利益が上がっている銘柄が多く、また、適度に荒れて流動性が増したため、利食いにはベストのタイミングだったでしょう。
とりあえず火曜の動きだけをみると、短期筋のセンチはまだ弱含み。
でも、判断するにはまだ早いです。
ここで崩れて割安になった銘柄が放置されて、ようやく「センチは弱気」といえます。
逆にここで買われるようだと、着々と仕込む投資家は仕込んでおり、底は近いかもしれません。
あくまで見方の一つですが。
某運用会社日本株トレーダー 鰊(にしん)
メールはこちら ⇒ nishin-for-t-ipo@hotmail.co.jp
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