プロ野球が盛り上がっております。
関西人かつホークスファン(南海時代からの)の人間にとっては、「阪神の大逆転劇」と「王監督復帰で日本シリーズへ」という二つの夢を見ることができ、本当にエキサイティングな日々です。
一方、株式市場は盛り上がりに欠ける展開が続いております。特に新興市場は、リバウンドする度に売り叩かれ、下値を切り下げる展開。徐々にしこりが少なくなってはいるのですが、短期的な利鞘取りが活発だとエネルギーが溜まりにくく、長期筋には耐えられません。それでも、割安な株はきっちり買いが入っているのですが。
さて、本日のテーマは誤発注です。みずほ証券のジェイコム以来でしょうか。
あの時と違うのは、多くのマーケットの参加者に影響があったこと。一人一人の影響は数値で換算するのも難しいくらい微々たるものですが、こちらとしては災難もいいところです。
その誤発注は先週の月曜、某証券会社(以下X社)によって行われました。
日経225型の売りを入れるはずが、間違ってTOPIX型の売りを入れてしまったというものです。
具体的には、後場の寄付で日経225型のクロスを行うため、30万株(1000株単位換算)の買い(記憶が曖昧ですが)がどこかの証券会社から入っており、時間ギリギリにX社から売りを出すはずが間違って、TOPIX型で発注してしまったというもの。
12時半前から、「日経225型の買いが入っている」という話は飛び交っていたのですが、「どうせSQと同じでギリギリに売りが入ってくる」と気にもしていませんでした。しかし、実際に入ってきたのがTOPIX型だったので、もう大変です。
日経225銘柄は流動性が極めて高いのに、それと同じサイズでTOPIX型の売りだけが直撃したら、中小型銘柄は大混乱。しかも、私はその時、大型株を主にトレーディングしていたので「ちょっと安く寄ったなあ」くらいしか思わず、少数の中小型銘柄に売り気配が出ていても、「あー、誰だよ売っている奴。
まだまだ玉持ってんのかなあ。どうしよう。」と東証全体に影響が出ていることにしばらく気付きませんでした。
というかトレーディング部自体静かだったので、ひょっとしたら誰も気付いてなかったのか?
それはそれで情けない話ですが・・・。おかげでVWAPの数字が大きく狂うは、買い銘柄は大きく負けるは、実損が出たわけではないですが、何だかすっきりしない一日でした。
もちろん、売り銘柄は大きく勝ったので収支トントン、某証券会社の「重要な影響はない」というのは間違いではないのですが。
ちなみにこういった「立会外・場外を使わずに、敢えてマーケットで執行する」というのは、バスケット・個別を問わずちょくちょくあることです。委託よりも証券会社の自己勘定で行われているような話を聞きます。
しかし、悲しいかなバイサイド経験しかない人間には、この流れがよく分かりません。SQはともかく、今回の事例においては何故わざわざ立会でクロスを振るのか、どうして先に片方が注文を入れておいてから立会でぶつけるのか、売りと買いのどちらが先に入れるのか。もちろん裁定の狙い所も重要なんでしょう。
証券会社の自己勘定って色々やってるんだろうなあ、とたまに本気で転職を考えることも。ま、怖いもの見たさって奴ですが。某外資系だとトレーダー専属のプログラマなんかもいるらしく、稼いでなんぼの世界らしいですね。有名な「金融日記」というブログで皆間見れます。
(ちなみに、JPモルガン証券が発表した事実は「間違った」ということだけなので、そこから波及した影響が100%JPモルガン証券によるものと言う気はありません。)
さきほど阪神、逆転負けorz
今年はHUBに行くこともなさそうです。
某運用会社日本株トレーダー 鰊(にしん)
メールはこちら ⇒ nishin-for-t-ipo@hotmail.co.jp
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