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ランドコム株式会社
代表取締役社長 青木俊実氏

第二回(連載全2回)  第一回はこちらから

今後の事業展開  

今後の事業展開については、以下の4つのポイントでお話します。

1.アーティストホーム
これは、ハウス関連事業に当たるのですが、前期より構想しておりました「アーティストホーム」の開発を始めております。「アーティストホーム」では、日本の建築家のトップクラスやデザイナーといった、その道の一流を集めて、ハイセンスな外観、内装や家具もこだわったものを使用し、「こだわり」のある良質の住宅を手頃な価格で提供するという、今までにない戸建住宅の開発に取り組んでおります。

2. リーシング事業
先日発表させていただきましたが、ランドコム本体の事業部としてリーシング事業部を設置し、併せて、子会社で賃貸市場のマーケティングの会社としてランドアイ株式会社を設立いたしました。
リーシング事業部では、いわゆるオフィスや商業店舗のテナントリーシングと、そのプロパティマネジメント事業を行います。一方、ランドアイでは、まずは、飲食店事業者を始めとしたテナントと、賃貸ビルのデータベースを作成いたします。実は、このようなデータベースというのは、今のところ世の中にありません。我々は、このようなデータベースを作ることで、リーシング事業へのシナジー効果は勿論、不動産流動化事業にもシナジー効果が発揮されるものと考えております。

3.オペレーション事業
オペレーション事業として、株式会社AVANTI(アヴァンティ)を設立しました。まず手始めに、神奈川県大磯町において、日本に現存する最古のツーバイフォー工法の建築物と言われる旧山口勝蔵別荘を再生し、本格イタリアンレストランの営業を開始します。
アヴァンティの今後の事業展開としては、飲食事業や介護・医療関連のオペレーション事業を弊社のグループで行うことで、弊社が企業理念として掲げる「不動産価値の最大化」に繋げていきたいと考えおります。

4. 研究開発活動
弊社は、昨年上場いたしましたが、それよりも以前から「産学連携」ということで、横浜国立大学と一緒に「高付加価値の不動産を創出していく」等をテーマに研究開発活動を行って参りました。
この活動の一貫として行いますのが、「J-ケーススタディハウスプロジェクト」です。このプロジェクトのキーワードは、「21世紀のケーススタディとなる『未来の建築』を創る」というものです。
厳選された世界屈指の建築家たちによる最新のデザイン・技術を用いた『未来の建築』を創るプロジェクトであり、このプロジェクトで得た最新のデザイン・技術を「アーティストホーム」やマンション関連事業、不動産流動化事業へと幅広く応用し、事業化していくものです。
このJ-ケーススタディハウスとその他の事業において、コーポレートブランディングのシナジーを図っていきたいと考えています。

業績及び中期計画について教えてください。
  

業績については、市況の追い風もありまして、順調に伸ばしております。

 
売上高
経常利益
当期純利益  
(単位:百万円)
2005年12月期
7,310
752
440
 
2006年12月期(予)
13,596
1,206
674
 
2007年12月期(予)
23,942
1,859
974
 
2008年12月期(予)
33,774
3,678
1,909
 

配当については、今期は一株あたり250円(前期200円)を実施させていただくことを予定しております。

なお、中期計画については、主要3事業(不動産流動化事業、マンション関連事業、ハウス関連事業)とリーシング事業の成長を前提に作成したものであり、オペレーション事業や今後の研究開発活動の成果は織り込んでいません。

長期目標としては、2011年12月期に売上高1,000億円を目指しております。
オペレーション事業の拡大や研究開発活動の成果の事業化が予定よりも早く進むようでしたら、この目標の達成時期は、もう少し早まるかもしれません。

来春は、若干名ですが新卒の方にもご入社いただきます。
今期はこれまでにも増して人材の採用を積極的に行い、また、長期的視点に立って様々な布石を打っております。

是非とも、今後の弊社の発展にご期待いただければと思います。

ランドコムIRセミナーで青木社長の話を直接聴くチャンス!
   2006年12月14日(木)18:50〜 IRセミナーお申込みへ!
■西堀編集長の視点 
青木社長の話をお伺いして、自らのビジネスを「不動産メーカー」だとご説明いただいたが、まさしく「メーカー」という言葉がピッタリ来る事業展開である。一見すると、手当たり次第に一戸建て、都心のマンション、リゾートマンション、レストラン等々を展開しているように見えるが実はそうではないのである。土地はそれぞれユーザーに合った最適な建物を構築(メイク)することによってその価値は大きく変わっていると青木社長は考えるのである。

不動産事業を展開する企業の経営者のほとんどは社会人1年生時代から不動産業界に身をおいている人がほとんどである。マンションデベロッパー業界で育った人はマンションに特化し、一戸建の世界で育った人は一戸建て住宅に特化する。同じ不動産事業と言っても自分の得意な分野で事業を運営するのが普通の経営者である。ところが青木社長はどちらかと言えば、商社マン的な発想で不動産事業を営んでいるとも言える。

不動産事業を営むにあたって外部環境が変わったり、物件がいろんな場所でいろんなサイズで出てくる。どのような土地にも最適な使い道があると考え、臨機応変に柔軟性をもって取り組むことによっていかなる機会もビジネスチャンスに変えてしまうのである。

従って、投資家は当社の経営の成果を評価するのは非常に難しくなる。前年は売上があった事業が今年は突然なくなっているなんてこともありうるのだ。アナリストは「○○事業からは撤退ですか?」と質問するが、ニヤリと笑みを浮かべて「現在、仕込み中です」と答えるのが青木流の不動産事業なのである。

12月14日(木)18時30分、東京駅前丸の内にある三菱ビル 10Fコンファレンススクエアエムプラス まで足を運んでジカに青木社長のお話を聞いていただきたい。青木社長の話は退屈なIRの話に留まらない。きっと読者の皆さんの仕事で疲れた頭はフル回転して青木社長の話に熱中するはずである。

 企業DATA    ランドコム株式会社
□証券コード 8948・名古屋セントレックス株価情報へ
□ホームページ http://www.landcom.co.jp/
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