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2013/4/3
最高値更新が続く市場に死角はないか
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2009年2月16日(月)
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2月6日に米国の雇用統計が発表されました。1月は農業以外の雇用者数は前の月に比べて59万8千人減少、2008年1月から13ヶ月も続けて雇用が減り続けています。失業率は0.4%上昇して7.6%となり、これは、1992年9月以来の高水準となりました。
米国経済に回復の兆しがないと、日本経済、東京株式市場も希望が持てません。でも、残念ながら、米国経済は今、いわゆるつるべ落としのフリーフォール状態です。
「米国の景気は、どう?」と聞かれると「バンジージャンプで落とされたときに魂が飛んで行ってしまうような怖さ」と答えています。バンジージャンプというか、100mくらいから急に落とされる遊園地の絶叫マシンというか、急に足もとが抜けたようなショックを感じています。
絶叫マシンで落ちているときには、何もできないですよね。
リーマンショック以降の米国もそんな状態です。TARPといわれる緊急金融対策も規模は大きいわりにバンドエイドを貼るような救急処置でしかなく、今、米国はレイオフが相次ぎ、まさにフリーフォールの景気悪化状態で、なすすべもないという状況です。
絶叫マシンのスイッチ、それはリーマンショックでした。米国のウオールストリートの証券5社(ゴールドマンサックス、モルガンスタンレー、メリルリンチ、リーマンブラザース、ベアスターンズ)は、サブプライム住宅ローンをはじめ、いろんな金融商品を「製造して販売する」という金融メーカーでした。
2008年5月時点で、この金融メーカー5社の資産残高はいくらあったか見てみました。
4.1兆ドル、約370兆円です。驚くほど巨額です。
2008年10月日本の全銀行貸出残高は397兆円で、これに匹敵する大きさです。米国のGDPは日本の3倍以上あるとはいえ、たった5社だけの資産としては、驚くほどの大きさです。
会社には事業を行なっていくためのベースとなる株主資本があります。この株主資本をもとにお金を借りて資産を構築し、この資産を活用して会社は事業を進めます。
金融メーカー5社は、2008年5月時点で4.1兆ドル、約370兆円もの資産を持っていたわけですが、どれほどの株主資本があったのでしょうか?実は驚くほどわずかな資本しか持っていませんでした。このように収益を求めて資本に対してテコをきかせて資産を積むことを、レバレッジといいます。最も早くギブアップしたベアスターンズの場合、このレバレッジが最も高かったようです。
1社で約80兆円も資産を持っていて、大半は実は借金のかたまり。しかも、持っている金融資産は毀損するか、どんどんと値が下がっていくばかりで、全く現金化できない。
自分の投資がこんな状況になったら・・、そんなことは恐ろしくて考えられませんよね。
ウオールストリートのハイレバレッジ経営、それは、今回世界を混乱に陥れた米国の「バブルテーマパーク」の絶叫マシンのひとつです。次回は、このレバレッジの倍率と、それができるようになった経緯を見てみます。
米国駐在インベストメントバンカー Mayflower
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