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FX(外国為替証拠金取引)ってなに?
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2007年も残り僅か…。今年も実にいろいろなことがありましたね。

ことに外国為替市場においては、3月、8月、11月と幾度もの大幅な価格変動があり、そのたびにドル/円レートは少なくとも7円程度の下げを余儀なくされ、同時にクロス円全般も大幅に調整するという事態に見舞われました。

もちろん、一時的にも急激に円高が進んだことで日本株の急落場面も幾度か目の当たりにすることとなり、そのたびに緩やかな拡大が長らく続いていた日本経済の先行きにも漠とした不安感が漂う状況となりました。

ここで、あらためて今年1年を振りかえりますと…。私を含め市場関係者の多くが、年初から年間の外国為替と株式相場について、よく似た予想をしており、結果的に「予想通り」となったことが強く印象に残ります。

迷信めいたことを言うようですが…07年は干支で言う「亥」の年であり、九星サイクルで言う「二黒土星」。この2つの組み合わせが一致する年の巡り合わせは36年に一度のことであり、36年を隔てた同じ干支と九星の組み合わせが一致する年の日経平均の動きは、奇妙なことに非常に似通ったものになるというアノマリーがあります。

36年前といえば1971年、つまりニクソンショックの年であり、ニクソンショックは8月15日の出来事でした。当時の日経平均株価はその日まで順調に上昇し、ニクソンショックをきっかけに急落しました。つまり、私や多くの市場関係者の心中にあったのは「年初から8月ぐらいまでは株を買い上がってもよさそうだが、お盆休み明けぐらいからは少々慎重に…」というものでした。

ここで、もう一つのアノマリー。それは西暦の末尾に「7」が付く年は11、12月に年初来安値をつけるというもので、例えば198年の10月19日にはブラックマンデーがあり、その年の10月後半から年末までの日経平均は年初来安値水準で推移しました。

つまり、日経平均株価は8月半ばぐらいまでにかけて目先のピークをつけ、11、12月あたりにかけて年初来安値水準にまで下落するのではないか…というのが07年年初からの予想でした。

以上の事柄は、あくまでもアノマリー。何ら論理的な根拠はありませんが、それでも市場関係者ならびに市場参加者のマインドに強く訴えるものであることは事実で、単なる「迷信」と切って捨てられるものではないのです。


さらに、07年に関しては単なるアノマリーではなく、立派なサイクル理論としての裏づけから、年内のどこかでドル/円レートがピークをつけるという予想もなされていました。このことは10月掲載分の本欄でも触れています。

ドル/円のサイクルから見ると、どうやら07年6月22日の高値は8年サイクル高値であり、5年サイクルのトップでもあるということが言えそうです。また、今回も5年サイクルが有効だとすれば、2009年の年末から2010年の年初まで基本的にはドル安・円高トレンドが続くと考えることもできます。

つまり、年内に8年サイクル高値、そして5年サイクルトップをつけるとすれば、その後、円高基調に転じることで、ここ数年、国内輸出企業が恩恵に浴してきた円安メリットが剥落し、収益の伸びが頭打ちになる…という見通しが強まる(実際にそうなるかどうかは別)ことで、一時的にも日経平均株価は弱含むと予想していたのです。

なお、日経平均株価が弱含むことになれば、国内景気の先行きにも暗雲が漂い始め、日銀が利上げを躊躇せざるを得なくなることから、仮に円高トレンドに転換したとしても、円の上値は限られると考えることもできます。

一方、米国では04年6月から06年6月までの2年間で17回連続の利上げ措置が講じられており、いずれ遠からず、その「効果」というより「マイナスの影響」が顕在化するということも、十分に予想されていました。当然、利上げの影響は立場の弱いところから、まず先に現れます。それがサブプライム住宅ローン問題ですよね。

既にサブプライムローン問題は、サブプライムローンの返済延滞率上昇 ⇒ サブプライムローンを裏付けとする住宅ローン担保証券(RMBS)や、RMBSなどの証券化商品や貸出債権を組み合わせて再度証券化した債務担保証券(CDO)など、複雑な仕組みの商品の格付け&市場価格が急低下 ⇒ ヘッジファンドや海外金融機関にまで影響が拡がる ⇒ 欧米の大手金融機関が相次いで巨額に及ぶサブプライム関連の損失を計上 ⇒ 当該金融機関の経営が行き詰まる可能性浮上 ⇒ 国際金融のシステミックリスクが懸念されるという状況にまでに達してしまいました。

それらが嵩じて、ついにはドルに対する不信 ⇒ 国際商品市場への資金シフト ⇒ 原油高 ⇒ 米景気へのダメージ ⇒ 米株安 ⇒ 一段のドル安 ⇒ 日本株安…という「負の連鎖」に発展してしまったわけですね。


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