この情報は、CFTCのWEBサイトhttp://www.cftc.gov/において確認することができます。
トップページから「Market Reports」 → 「Commitments of Traders」
→ 「Chicago Mercantile Exchange」 と進み、各種債券や世界の主要な株価指数、各国通貨などの先物取引状況が並んでいるなかで 「Japanese yen」 のところを一度ご覧になってみてください。
なお、一部の商品取引会社やFX会社のWEBサイト上で、こうした情報が提供されているケースもあります。
下の表は、CMEにおける投機筋の円先物建玉の状況を示したものです。
(08年4月8日以降5月20日まで)
月 日 |
総建玉 |
大口投機家 |
買玉 売玉 差引 |
4/ 8 |
182,491 |
70,424 27,357 43,067 |
4/15 |
177,514 |
68,950 20,978 47,972 |
4/22 |
172,737 |
60,353 25,266 35,087 |
4/29 |
166,940 |
73,485 18,035 55,450 |
5/ 6 |
169,098 |
69,355 20,620 48,735 |
5/13 |
174,423 |
62,209 28,393 33,816 |
5/20 |
165,388 |
65,203 25,155 40,048 |
たとえば、5月20日時点の円先物建玉は「4万枚強の買い越し」となっていることがわかります。加えて、4月から5月にかけては概ね「3万〜5万枚程度の買い越し」が続いているということもわかるでしょう。
それでは、08年3月17日にドル/円が95円台にまで下押した(=円高・ドル安が進んだ)ときはどうだったのでしょう?
当時(08年3月25日時点)は、なんと6万5920枚の買い越しでした。
これは、過去15年間で最高に円の「買い越し」ポジションが積み上がった状態だったのです。
つまり、それだけ異常に円が買い進まれた状態だったということであり、案の定、その後は急速に買いポジションの解消が進み、それに伴ってドル/円は再び100円台へと値を戻すこととなりました。
それでは、07年6月22日にドル/円が124円台にまで上昇した(=円安・ドル高が進んだ)ときはどうだったのでしょう?
当時(07年6月26日時点)は、なんと18万8077枚の売り越しでした。
これも、過去15年間で最高に円の「売り越し」ポジションが積み上がった状態ということになりました。
つまり、それだけ異常に円が売り込まれた状態だったわけであり、案の定、その後は急速に売りポジションの解消が進み、それに伴ってドル/円は一気に下値を試す展開へと転じたのです。
お分かりのとおり、この投機玉は現物取引の裏づけがなく、いずれ手仕舞われる宿命にあります。
つまり、買い越しが過ぎれば、その反動で一気に円安・ドル高が進みやすくなり、逆に買い越しが過ぎると、その反動で一気に円高・ドル安へと振れる可能性があるのです。
実際、過去の大口投機家による円先物建玉の増減とドル/円の価格推移は、見事なほどにピタリと一致しています。
できることであれば、今後、継続的にCFTCの報告書を確認し、相場の先行きを占うための参考としていただきたいものです。
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