では、次にチャート上の 「 h 」 の一点に注目してみることとしましょう。
この日は6月19日で「満月」の日でした。
ここで、まずは前月の「満月」の日=5月20日の前後に相場は切り返して上昇トレンドに入ったことから、今回は逆に「満月」の日の前後に切り返して下降トレンドに入るのではないか(=少なくとも一旦、天井を打つのではないか)と想像します。
この週の土曜日は6月21日で「夏至」でした。
ちなみに、昨年の「夏至」は6月22日でした──もう、ピンときた方も少なくないでしょう。
そうです。昨年の6月22日というのはドル/円が124.12円の天井を打ち、その後、今年の3月17日安値=95.71円まで継続した下降トレンドの起点となった日です。よって「今年も夏至の日の前後に一旦、ドル/円は天井を打つのではないか…」と考える投資家が少なくないのではないかと想像します。
さらに調べを進めてみると、今年の6月19日=つまり「満月」の日というのは、あの3月17日から数えて65日目にあたることがわかります。もっとも、これは日本の祝祭日を除いた営業日ベースの計算です。つまり、日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)で言うところの65日目です。「65日」というのは、一目均衡表の「基本数値」とされているもので、相場が転換する可能性が高い「変化日」が到来する日柄の一つとされています。
「案の定」と言いましょうか…本稿執筆日(=6月30日)の東証終値ベースで日経平均株価は8日続落。つまり、6月19日以来、本日まで日経平均株価の終値は一度も前日終値を上回っていないのです。
やはり…「あの日」が重要な変化日だったのかと実感せざるを得ない現実です。
話を徐々に元に戻しましょう。
このところ、ドル/円の価格推移と日経平均株価の推移に極めて強い相関が見られることは周知の事実です。だとすれば、日経平均株価の「変化日」とほぼ時を同じくして、ドル/円にもひとつの「変化日」が訪れるのではないかと…。
結果は、ほぼ「その通り」となりました。
以下のチャートに見るように、事実上、祝祭日のない外国為替市場において、3月17日の「65日後」は6月13日であり、その翌日の6月16日にドル/円は目先の天井を打ちました。とき同じくして、重要な200日移動平均線(赤線)が上から降りてきており、これもドル/円の上値を押さえる機能を果たしています。
とにもかくにも、6月16日〜20日の週というのは、これだけドル/円の上値を押さえるテクニカルな材料が揃った週なのです。よって、ドル/円を「ショート」しないまでも、上値を取りに行くのは憚られるタイミングであったということができそうです。
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