日頃からFXを嗜んでおられる皆さんにとって「金や原油が買われると、その一方でドルは売られることが多い」などというのは、もはや「常識」ですよね。
先に開催された洞爺湖サミットにおいては、事前に行われた日米首脳会談の時点から米ブッシュ大統領が「強いドル政策」を強烈に主張し、それを仏サルコジ大統領や他の欧州勢が支持する格好となりました。おまけに、このところの原油価格高騰の一因とされる投機資金の監視強化で主要8カ国(G8)が結束する姿勢を見せたことから、原油と金が売られ、ドルが買われる場面が実際に見られたわけです。
結局は、G8がイランにウラン濃縮停止を求めることで一致したことを受け、イランが威嚇のためのミサイル試射を繰り返したことで原油と金は反発。7月11日には、NY原油先物価格(期近物)が再び史上最高値を更新したことから同時に金が買われ、あらためてドルは売られる展開となりました。
原油と金が買われるとドルが売られ、同時にNY株が下げることによって翌日の日本株も売られる…。
その結果、ドル/円と日経平均株価の価格推移に極めて強い連動が確認できること(下チャート参照)も、すでに皆さんにとっては「常識」となっているはずです。
|