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前回の本欄では、当面のユーロ／ドルの下値メドを「１．４６ドルから１．４５ドルあたり」と予想しました。
そして…案の定、８月１９日に１．４６２８ドル、２６日に１．４５６８ドルの安値をつけ、目先的には下げ止まる気配を漂わせています。もっとも、基本的にユーロ／ドルの下降トレンドは継続しているものと見られ、足元で下げ止まっている状況は、あくまで下降トレンドの過程における中断保ち合いのパターンを形成しているに過ぎないと考えることができそうです。
ユーロ／ドルの現状は、以下のチャートで確認できるように０５年１１月安値＝１．１６４０ドルからの上昇に対する調整局面と考えることができます。 |
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だとすると、足元の中断保ち合いを下放れた場合の次の下値メドは…。
�。娃鞠�１１月安値から０８年７月高値までの上げ幅の３８．２％押し＝１．４３５ドル
�■娃鞠�１１月安値から０８年７月高値までの上げ幅の５０．０％押し＝１．３８３ドル
あるいは、０４年１２月高値＝１．３６６ドルあたりと見ておくのが適当ではないかと思われます。
このところ、ユーロ売り・ドル買いが進んでいる要因には諸説あります。
一つは、ユーロ圏の景気悪化がより鮮明になりつつあるということ。事実、ユーロ圏における４−６月期の域内総生産（ＧＤＰ）成長率は９５年に現行方式で統計を取り始めて以来、初めてのマイナス成長となり、先のＥＣＢ理事会ではトリシェ総裁が景気下ぶれ懸念に言及しました。２６日に発表された（独）８月のＩｆｏ景況指数は９４．８と事前予想の９７．２よりも弱い数値になり、域内での住宅バブル崩壊に伴う逆資産効果がジワリと顕在化しはじめています。
そうした状況に鑑みれば、先に住宅バブルが崩壊し、景気悪化が顕在化、株式やドルが一気に売り込まれた米国の状況の方が多少はマシ（？）という極めて後ろ向きの理由で、ユーロ売り・ドル買いが進んだとの見方があります。
いま一つに、米国における信用市場の混乱や住宅市場の収縮が、皮肉にもドル上昇の背景になっているとの見方もあります。足元で日米欧景気に後退色が広まるなか、これまでリスク選好で買われてきた通貨が売られ、逆に弱含んでいたドルが相対的に買われやすい構図…。米国から海外への資金の流れが弱まり、米国の投資家が自国に資金を還流させる動きもドルの上昇に一役買っているようです。
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