これまで本欄で幾度も触れているように、ユーロ/ドルは08年7月高値を始点として、そこから「ジグザグ」パターンの修正波を描いているものと考えられる。
08年7月高値から同年10月安値までが(A)波であることはほぼ間違いないとして、次の問題は(B)波である。とりあえず、08年12月高値までのリバウンドが(A)波の61.8%戻しの水準であり、なおかつ下向きの200日移動平均線に接触したところで長めの上ヒゲを伸ばして下落に転じたことから、ここまでが(B)波とするのがいまのところ妥当かと思われる。つまり、08年12月高値をもって、それ以降は(C)波入りしたと考えることができるわけだ。
実際、1月28日には1.3324ドルまでの戻りを見たものの、結局は08年12月高値からのレジスタンスラインに跳ね返され、30日には1.28ドル台にまで値を沈めた。
ただ、一つ気になるのは日足の一目均衡表において、遅行線がいまだ「雲」の下限に留まっている点である。
仮に、ここで下げ止まって再び上昇に転じ、レジスタンスラインをブレイクした後に重要な節目となっている1.40ドルを上抜けるようなことになれば、いまだ「(B)波の戻りは終わっていなかった」と考えなければならなくなる。
よって、目先は遅行線が「雲」の下限を明確に下抜けるかどうかに注目しておくことが必要となる。
もちろん、08年10月の安値=1.2326ドルを明確に下抜ければ、ユーロ/ドルの修正波において、既に(C)波入りしていることはより明らかになる。その場合、当面の下値メドは、05年11月の安値=1.1640ドルとなり、さらにその水準をも下抜ければ強い心理的サポート水準となる1.00ドルが次の下値メドということになる。
|