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前回の本欄におけるユーロ/ドルの目先的な見通しは…「3月4日の安値を起点とするリバウンドも、一目均衡表の雲の下限が抵抗となる可能性が高く、そろそろ一服(?)」というものであった。しかし、結果的に筆者の見通しは見事に裏切られた。
下のチャートに見る通り、3月18日のユーロ/ドルは過去に例をみないほど長い陽線を描いて
89日移動平均線と一目均衡表(日足)の「雲」の下限を一気に上抜けることとなったのだ。

ここで次に想定するのは「とりあえず雲の上限を試すも、そこが上値抵抗となって反落する…」
3月19日には終値ベースで「雲」の上限を上抜け、ちょっとびっくりしたというのが正直なところだが、結局のところ翌日以降は想定した通りの動きとなっている。ちなみに、19日に高値を付けた時点での遅行スパンが「雲」の上限にがっちりと上値を押さえられていることには、あらためて注目しておきたい(やはり、遅行スパンは「最も重要」なのだ)。

いまのところ、昨年7月高値を起点とするジグザグの「修正波」においてC波入りしているという見方は変わっておらず、3月19日以降の調整局面は、いわばC波・(3)波に入ったものと見ることができそうだ。
少々意外性を伴ったユーロ高が一時的にも見られることとなった最大の要因は、何より3月18日に開催された米FOMCにおいて米FRBが「向こう半年間で最大3000億ドルの国債買い入れを決定した」と発表したことである。
多くの市場関係者にとって、この決定内容は「いつかはあるだろうが、まだ先のこと」という認識であった模様で、その実、事前の相場にはまったく織り込まれていなかったと言っていい。これは、ちょっとしたサプライズ!だったのだ。

思いの外、早いタイミングでの国債買い入れ決定に大きく反応した市場では、即座に米国債が買われ、米長期金利は急落。米株は値上がりしたが、対ユーロ&対円でドルは急落した。これは決して間違った反応ではないが、だからと言って、これでユーロ/ドルの中期的な下落トレンドやドル/円の戻り歩調が終わったと考えるのは少々早計であろうと思われる。

このたびの米FOMCにおける(少々サプライズな)決定を見るに、一つハッキリしたことがある。
それは、米政府ならびに米金融当局は、過去の常識では考えられないほどスピーディかつ大胆に、いわば「異例」と思えるような対応を実践して行く強い意志を固めたということだ。もちろん、こうした米国の姿勢に対してユーロ参加国政府ならびにECBもできる限り協調して行くこととなるだろう。
よって、これから行われる重要イベントや予定される要人の会見・講演などの前には、過去の常識から想起されるレベルよりも少々踏み込んだ内容が示される可能性もあることを想定したうえで、具体的な投資戦略を練ることが必要となりそうだ。


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