以前から指摘しているように、09年の後半から年末にかけて一旦、ドル/円が下降トレンドに入るという見方はなおも変わらない。しかし、その前に一度、102円台にトライするという見方もいまだ生きているものと考える。
5月半ばぐらいまでは、米国企業の1−3月期決算や1−3月期の米経済指標の発表が続き、加えて国内企業の09年3月期決算ならびに10年3月期予想の発表が相次ぐことから、日米の株価やドル/円、クロス円も上値を追いにくい状況が続く可能性がある。よって、ドル/円の上値トライがあるとすれば、それは5月後半から6月にかけて…ということになろうか。
それまでの間は、下方に控える幾つかのチャート・ポイントを確認したうえで、下値サポートが確認されたら、そのたびに安値で買い拾うという短期&キメ細やかな投資戦略が基本になるものと思われる。
なお、前回の本欄でも指摘したとおり、ユーロ/ドルが昨年7月高値を起点とするジグザグの「修正波」においてC波入りしているという見方も依然として変わらない。4月6日には1.358ドルまでの上昇を見たが、結局は一目均衡表(日足)の「雲」の上限を突破することができず、その後も「雲」の上限が強烈なレジスタンスとなっていることに疑いの余地はない。
ちなみに、下のチャートに見るように昨年12月18日の高値から今年3月19日の高値に至るまでには、一目均衡表の基本数値である「65」日が経過していることがわかる。
この3月19日の高値から単純基本数値の「26」日後となるのは4月23日。とりあえず、その日までは「雲」の上限に添って下落を続けるものと見られるが…4月23日には「雲」のねじれが生じることから、それ以降の展開には十分な注目を要する。場合によっては、いよいよ「雲」を下抜ける格好となり、一気に下落基調が強まる可能性もあろう。
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