本稿執筆時において、これまで想定していた上値メドに到達しており、このあたりで一種の「到達感(=目標達成感)」が高まってくるものと見られる。4月22日安値以降に形成されている上昇チャネルの下限を下抜けると、いよいよ調整色が色濃くなってくることとなろう。また、一時的にも原油先物価格が70ドル台に乗せるようなことがあれば、昨年10月28日安値と12月18日高値、今年3月4日安値を元にしたN計算値で1.48ドル台を目指す可能性もある。
いずれにしても、ここ1〜2週間でユーロ/ドルの戻り局面は終了(いまだ200日線も下向きである)し、その後は今年の秋頃に向けて「4年サイクル」のサイクル安値をつけに行く展開になるものと見られる。
一方、下のチャートに見るようにドル/円は3月19日安値と4月28日安値を結ぶ「ヘッドアンドショルダーズ・トップのネックライン」を下抜けて以来、このネックラインと200日移動平均線が上値抵抗となっている。本稿執筆時点では一目均衡表の「雲」の下方に位置しており、依然として弱気ムードが強い。今後、原油価格が一段の上値にトライすれば、ユーロ/ドルの上昇に伴ってドル/円が一段の下値を試す可能性がある。当面の下値メドは、(1)直近安値=93.85円、(2)3月19日安値=93.54円、(3)1月安値から4月高値までの上げの61.8%押し=92.58円。
(3)までの下げにとどまれば、1月安値以来の戻り相場は、いまだ続いていると考えることができるだろう。
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