ついに、ドル/円が長らく形成していた「三角保ち合い」を下放れた。
下の日足チャートに見るように、3月19日安値と5月22日安値を結ぶサポートラインを7月8日に下抜けたことで、保ち合い下放れが確認されたと同時に、見方によっては「ヘッド・アンド・ショルダーズ・トップ」のフォーメーションが完成したと捉えることもできる。また、一目均衡表の遅行スパンも明確に日々線を下抜ける格好となった。
そして、現在はチャート上に示した4月6日以降の高値を結ぶレジスタンスラインと、それに平行するアウトラインによって形成された「下降チャネル」の中での上げ下げに終始しているものと見られる。7月8日、10日、13日の安値は、いずれもチャネル下限近辺にあり、そのあたりで下げ止まって下ヒゲを伸ばしている様子を見ると、市場ではチャネル下限を相当に意識していることが見てとれる。もちろん、21日線や89日線に対する下方かい離が相当に広がったことで自律反発したという部分もあろう。
いずれにしても、ついに89日線が下向きに転じたという事実は重い。今後、21日線とともにそのレベルを下げてくるわけであるから、いずれ下方かい離は縮小から解消に向かう可能性が高い。その意味で、チャネル下限からの反発もそれほど強いものではないと見た方がよさそうだ。
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