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実際、中期的なトレンドは、なおも円高・ドル安である。下のチャートにも見られるように、ドル/円は4月以降、長らく「下降チャネル」のなかでの上下動を繰り返している。そして、その下限は9月半ば以降、すでに90円を割り込む水準まで低下している。
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目下の焦点は、このチャネル下限を下方ブレイクするかどうか…。
9月28日には、一時的にもチャネル下限を下抜ける動きを見せたが、引けにかけては値を戻し、結局は長い下ヒゲを伸ばしてチャネル内の動きに留まった。よって、いまだチャネルブレイクと判断することはできない。
また、過去の価格推移には8〜10ヶ月のサイクルでボトムをつけるパターンが確認でき、すでに1月安値から8か月余りが経過していることを考えると、ここで一旦、円安・ドル高方向に転じる可能性もある。その場合は当面、21日線が上値メドとなるが、これを上抜ければチャネル上限を試す可能性もないではない。
よって、とりあえず現時点でむやみにドル/円ショートを積み上げることには慎重でありたい。
一方、ユーロ/ドルに関しては、このあたりでいい加減にリバウンド局面が終了するものと見られる。
9月23日には1.4845ドルの高値をつけ、08年9月の高値と顔合わせする格好となったが、せいぜいあっても心理的節目の1.50ドルまでが限界か…。
今秋以降、政策効果の息切れなどによって米国経済にも「2番底」の可能性が浮上してくると、リスク回避のドル買いが進むことで、ユーロ/ドルは調整含みとなるものと見られる。同時に、景気の先行きに再び不透明感が強まることで、原油価格が調整色を強めるであろうことも、連動性の高いユーロ/ドルの売り材料となり得る。
何より、先行指標と言われるポンド/ドルがこのところ下値を切り下げている。9月28日のアジア時間にはポンド/ドルが1.57ドル台まで下押す場面もあり、今後、ある程度の戻りがあっても上値は限られそうだ。
仮に、ユーロ/ドルが調整局面を迎えても、リスク回避のドル買いが進む以上にリスク回避の円買いが進む可能性が高く、ドル/円はさほど強含みの展開とはならないことであろう。
一方、ユーロが対ドルで売られると同時に対円でも売られることとなる可能性は高く、結果、ユーロ/円は調整色を強めることとなりそうだ。ここで、ユーロ/円の4月28日安値と7月8日安値を結ぶ直線をネックラインと考えると、そこに「ヘッド・アンド・ショルダーズ(トップ)」が形成されていると見ることもできる。9月28日の安値(=120.81円)は、ちょうどネックラインに抵触しており、今後はネックラインを下抜けるかどうかが焦点となろう。 |
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1964年東京都生まれ。 慶応義塾大学卒業後、現三菱UFJ証券勤務を経て転身。主に金融・経済全般から戦略的な企業経営、引いては個人の資産形成、資金運用まで幅広い範囲を分析・研究する。民間企業や金融機関、新聞社、自治体、各種商工団体等の主催する講演会、セミナー、研修等の講師を務め、年間の講演回数はおよそ150回前後。 週刊現代「ネットトレードの掟」、イグザミナ「マネーマエストロ養成講座」など、活字メディアの連載執筆、コメント掲載多数。また、数多のWEBサイトで株式、外国為替等のコラム執筆を担当し、株式・外為ストラテジストとしても高い評価を得ている。 |
自由国民社「現代用語の基礎知識」のホームエコノミー欄も執筆担当。 テレビ(テレビ朝日「やじうまプラス」、BS朝日「サンデーオンライン」)やラジオ(毎日放送「鋭ちゃんのあさいちラジオ」)などのレギュラー出演を経て、現在は日経CNBC「マーケットラップ」のレギュラーコメンテータ、フジテレビ「めざましテレビ」、「ほんまでっかニュース」の経済ご意見番などを務める。 |
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