漏れ伝え聞くに、いまFOMCメンバーのなかでは「インフレ警戒派」と「デフレ警戒派」が見解を大きく2つに隔てていると言われ、当然、バーナンキ議長はデフレ警戒に大きく傾いているとされる。まして、今回のFOMCは(米)10月の雇用統計が発表される前ということもあり、比較的早い段階での政策金利引き上げを想起させるような内容にはならないものと思われる。
市場のインパクトを考えると、超低金利の継続見通し期間が、これまで通り「長期間」とされるか、それとも「一定期間」などに変更されるが焦点となろうが、想定される政策効果の息切れ、今後の政策スケジュールなどを考えると、個人的には「長期間」が踏襲されるものと考える。
その意味では、ドル金利上昇観測に基づくドル/円の戻りというのは、いまのところまだ想定しにくく、やはり当面は大きな流れとしてのドル安・円高が続くということになろうか。
とにもかくにも、目先はドル/円がチャネル下限を下抜けるかどうか、その後に21日線、基準線を明確に下抜けるかどうかに注目。下抜けた場合には、あらためて10月7日安値を試すような動きとなろう。
一方、上値はあっても93円近辺まで。「雲」上限が92.90円近辺にあることも意識されよう。
なお、前述したドル/円の戻りとその後の反落局面で、筆者はユーロ円を手がけた。言うまでもなく、ユーロ/円の方が動きは大きく、値幅取りには好適だ。
執筆時は「一相場終わった」感があり、少々手掛けづらいが、11月初旬の一連のイベントが終わり、ドル/円に方向感がくれば、また再び短期的な仕掛けどころもあろう。
下のチャートで見ると、緩やかに「上昇三角形」の中段保ち合いパターンを形成しているようにも見えるが、その割に下値を切り上げるペースは鈍い。ともすると、トリプルトップを形成しているようにも見え、いまは少々判断に苦しむところだ。
もちろん、いずれ何らかのパターンが明確になり、確度の高い中長期的な仕掛けどころ(そのタイミング)も到来しよう。いまは、短期でも中長期でも様子見&見極めどきということになりそうだ。
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