フォトクリエイト 白砂社長インタビュー

フォトクリエイトの白砂社長に初めてお会いしたのは、もう何年前だろうか?おそらく5〜6年前だったのではないかとのうろ覚えの記憶しかお互いになかったが、フェイスブックの友達でいるとそんな期間が空いていたのかと不思議な思いをした。
だが、オフィスの場所は新宿公園の真横でいつぞや訪問したときからまったく変わっていなかった。変わったと言えば、つい先日完成したばかりのすべてが新しい家具で揃えられた会議室専用のスペースでこの度はインタビューをさせていただいたことだ。

感動をカタチにしてすべての人へさて、そのフォトクリエイト(証券コード:6075)は7月10日に東京証券取引所マザーズ市場に上場した。会社が設立されたのは2002年1月。白砂社長はNTT時代にITやインターネットの可能性に気づき、その後サイバーエージェントに転じてからは、常々ITと何かを掛け合わせたビジネスを考えていた中で高校の同級生である田中氏(創業者の一人で既に取締役を退任)から、海外研修中に見つけたビジネスとしてカメラマンが撮影した写真をネットで販売するという当時はまだ日本になかった掛け合わせを教えられ「これだ!」と思いつき、その田中氏と田中氏の富士通同期である小松氏(現取締役)を加えた3名でフォトクリエイトを創業した。

創業から11年6カ月目で上場となったわけだが、その道のりは決して平坦ではなかった。売上が伸びるも、利益は伸びない時代が長く続いた。この後にビジネスモデルについて解説するが、ある意味で労働集約型のビジネスの部分もあって、数年前までは売上増と社員数の増加がパラレルで利益率がなかなか伸びなかった。そこをブレイクしたことでこの度のIPOへの運びとなったのである。

では、事業の内容について見ていこう。

まず、売上の8割強を占めるインターネット写真サービス事業。
こちらは、各地で開催されるイベントに、カメラマンを手配して撮影し、撮影した写真をフォトクリエイトが運営するWebサイトに掲載し、イベントに参加された方々に、写真またはデジタルデータを販売する事業である。イベントの内容としては、80種類を超えるアマチュアスポーツ、社交ダンス、サーキット、音楽イベント、お祭り、学校イベントなど昨年度は11,675件(スポーツ5,011件、教育5,448件、文化1,216件)のイベントに当社がカメラマンを派遣して写真を撮影した。全国で1,320名のカメラマンを確保しており各種イベントに派遣をしている。
とは言うもの、クオリティの高いカメラマンの数を急激に増やすことは難しく、対象となるイベントの数を次から次へと増やすことは限界があるといえる。

では、今後どのように事業をスケールしていくか。徐々に伸びてきている事業としてフォトクラウド事業がある。
こちらは、法人向けに当社のインターネット写真販売システムを提供し、サービスを受託している。全国各地の結婚式事業者や婚礼写真会社に対して、撮影した写真や結婚報告ハガキを販売するシステムを提供している。
具体的には、ゲストハウス結婚式、専門式場、ホテルでの取り組みを中心に、挙式、披露宴にて式場専属のカメラマンが撮影した写真データを預かり、当社が運営するWebサイト「グロリアーレ」に掲載し、新郎新婦や列席者、友人、列席できなかった遠方の親族等に販売している。また、全国の地域写真館・撮影事業者に対して、幼稚園、保育園、小学校におけるイベントを中心に、写真館や撮影事業者に所属するカメラマンが撮影した写真データを預かり、当社が運営するWebサイト「スナップスナップ」に掲載し、保護者や親族等に販売している。
このビジネスは当社の経営資源を増やすことなく、全国の写真館やプロのカメラマンが当社のインフラを利用してくれるだけで、売上が伸びる仕組みとなっている。

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マネーキャスター小原隆子の香港ジャーナル