
■改装資金回収はわずか数年?
JR大阪駅が5月4日、北側に建設中のノースゲートビルディングの開業に合わせ、生まれ変わる。駅と南北ビルとで「大阪ステーションシティ」となり、1日平均約85万人の乗降客は、91万人に増えると期待されている。開業が近づくにつれ、新施設の一人勝ちが確実視され始め、「大阪・ミナミや神戸から人が流れるだけでは」(ミナミの商業施設関係者)と懸念する声が増えている。
ノースゲートビルは、地下2階〜地上10階に三越伊勢丹が入り、売り場面積約5万平方メートルの新しい百貨店が誕生する。衣料・雑貨を集めたセレクトショップやレストランなど約200店をそろえた専門店街「LUCUA(ルクア)」も同時開業する。
JR西日本が全面改装のために費やしたのは2100億円と巨額だが、増収効果は年725億円と試算。鉄道業や新ビルのテナント収入などで、数年で投資が回収できると見込んでいる。
これに対し、「たった数年とは、うらやましい」と話すのは、市内でオフィスビルを構える企業の関係者。「ノースゲートビルは、オフィス部分もすでに100%の入居率。駅に直結した立地のよさはほかではありえない」とため息交じりに話す。
■あれは国民の財産のはず
歴史を振り返れば、JR西日本の資産は、旧国鉄から引き継いだもので、国民の財産である。「あの立地なら、誰がどう経営しても儲かる」(前出の不動産関係者)と言いたくなるのも無理のない話。
開業日が5月4日の祝日に決まったことに対しても、嫌味をいう向きがある。大型連休2回目の、3連休の真ん中になる。百貨店の関係者は言う。「連休中の開業だから、大混雑になる。連休前の4月の平日にしたほうがよかったのでは」
もっとも、4月が難しい理由は明白だ。平成17年4月25日に発生した福知山線脱線事故。「事故発生日の直前や直後に開業というのは、さすがに難しかったのだろう」(私鉄関係者)
大成功が間違いない大阪ステーションシティ。開業日が近づくにつれ、期待と懸念の両方で話題になることが増えそうだ。
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