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今週はじめの米国株式市場は四半期の米国企業業績が概ねアナリスト予想よりも良いことを好感して買い進められ、ダウは104.21ドル高の6連騰を記録、1月以来約半年ぶりの高値水準となりました。NYダウの200日移動平均をブレイクし9,000ドルも視野に入ったこのレベルは「充分に上がった」という達成感がある水準です。そんな雰囲気の中今週3日目、NYダウは34.68ドルと小幅下げました。
約7兆円の資産規模で経営悪化、預金保険による救済が得られなかったCIT社は市場の潜在的かく乱要因です。急遽、約2,800億円もの緊急融資を得たスピード感には驚きましたが、むこう1年で約1兆円弱も返済が必要な状況にはこれは焼け石に水、さらに業績が悪化することも懸念されており、今後どのように財務リストラをするのか注目されるところです。
さて、40年前の今月20日、それはアポロ11号が月面の「静かの海」に着陸した記念すべき日です。あの着陸シーンを、固唾をのんで見守っていた私はピーピーという通信音とともに伝えられた宇宙飛行士の英語を同時通訳する西山千氏の姿が昨日のように脳裏に浮かびます。
先日、月着陸40年を記念してオバマ大統領はアームストロング船長をはじめアポロ11号の3人の飛行士をホワイトハウスに招待して功労を称えました。当時オバマ氏はハワイで祖父とアポロ帰還の着水の様子を見ながら「アポロ計画は米国人がその気になれば、何でもできることの象徴だ」と聞かされたと新聞は伝えています。
宇宙に行き、月に着陸する。そのような神がかり的なことを人類はできる、そして、その可能性はさらに無限に広がっているのだ、というアメリカンドリームの輝きがそこにはありました。
今は、スペースシャトルに宇宙ステーションと宇宙プロジェクトは形をかえて続いているとはいえ、無限に広がる可能性や夢はそこには感じられません。
そこに立ちはだかっているのは、米国政府の予算の壁です。NASAの2009年度の研究開発予算は約1兆2,000億円と、今後10年間で約90兆円もかかるという医療改革法案や、金融危機対策予算約65兆円と比較すると、桁違いの小さな規模です。
月や火星に行くことを夢見るよりも先に、失業対策や社会保障をどのようにするか、無保険でまともな治療ができない多くの国民にどう対処するのかなど、米国政府として取り組むべき課題が山積みになっていて、貴重な政府予算を宇宙開発に回せないばかりか、財政赤字問題の解消も先送りになっている状況です。
人類の夢を求めた宇宙開発の結果、通信やコンピューターなど科学技術はあらゆる面で大きく発展しました。今の子供達も私の40年前のあのときめきや驚きを持てないのはとてもかわいそうです。今からさらに科学技術を発展させていくためにも、少しでも早く宇宙開発予算を厚く配分できるような時代になることが待望されています。
そのためにも、大統領がリーダーシップを発揮し、他の分野の無駄を排して財政再建を実行してくことが重用なのではないでしょうか。
筆者ブログ「アメリカは今」 http://ameblo.jp/god-bless-market/
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米国駐在インベストメントバンカー Mayflower
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