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米国企業の業績発表や、消費者景気信頼感指数、住宅指数、など様々な材料がある中、基本的には高値警戒感が強くNYダウは10,000をはさんだ展開です。原油相場の乱高下もにらみながら、ここ当面は、この水準で推移するものと思われ、相場も秋模様という感じです。
日々肌寒くなり秋の気配も深まってきました。去年の今頃と比べ住宅街を歩いて思うのはハロウインの飾りが相当減ったことです。昔ながらの、かぼちゃをくり抜いてろうそくを入れたオバケランタンだけでなく墓石のレプリカとドラキュラやフランケンシュタインの吊り人形のライトアップという庭の仕掛けも相当影を潜め、景気の悪さが子どもたちの秋の楽しみを奪っています。
野球は、いよいよワールドシリーズが開幕となります。ヤンキースがフィリーズを破って松井は自身初の世界一の美酒を味わうのか、プレーオフの逆転劇の興奮がいまだ冷めやらぬ中、期待が高まっています。
そんな中、今シーズン懸案だったシカゴカブスの運命が決まりました。財務的な問題を抱えている現オーナーのシカゴトリビューンから、かねてから売却候補として名前が挙がっていたシカゴの大富豪に約777億円で売却することが正式に発表されました。メジャーリーグでは、あとは、同じように資金難が伝えられているテキサスレンジャースのオーナーがチームを誰に売却するのかが、ポストシーズンの注目の的となっています。
証券ビジネスで成功した大富豪家族によるベースボールビジネス、シカゴカブスがこれからどのように変貌していくのか、注目されるところですが、新オーナーのトム・リケット氏、富豪家族の一員とはいえビジネス経験はおよそ20年で、若くして名門球団を手に入れるほどのビジネスダイナミズムは、いかにもアメリカ的です。
20年前といえば1989年10月27日のNYダウは、2,640.29ドルでした。つまり、この間ダウは約3.74倍にもなっています。
では、日経平均を見てみると1989年同日の終値は、35,033円23銭と、その年末12/29の史上最高値、38,915円87銭に至る上昇チャートの最終局面というところで、この20年間で、およそ3分の1の水準にまで落ちています。
「失われた20年」。チャートを手に、思わずそうつぶやいてしまいました。
メジャーリーグの新しいオーナーの出現に、あらためて日米株式相場の過去20年を比較し、日本の長い低迷に思いを巡らせてしまいました。
もちろん、日本に格差社会が出現することを期待するわけではなく球団を持つような富豪がいることに価値を認めるわけでもありません。ただ、この20年間の日経平均とNYダウのチャートを見比べて、日本の活力のなさ、ダイナミズムの欠如に脱力感を感じざるを得ませんでした。
これからの20年間で着実に成長を果たして社会全体的な幸福感の水準を上げていくためには、日本としては今後何をなすべきなのか、目先のチェンジだけではなく、また再び官僚任せにするわけでもなく、財界、政界は腰を据えて議論すべきなのではないでしょうか。
筆者ブログ「アメリカは今」 http://ameblo.jp/god-bless-market/
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