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空高く美しい秋晴れが続き、ニューヨークはすがすがしい毎日が続いています。まだ底冷えするような寒さではなく、例年では先週末で打ち止めのゴルフも、まだこの週末は楽しめそうです。
ニューヨーク・マーケットはあいかわらず堅調でNYダウも高値圏で推移しています。株式市場だけでなく、クレジットマーケットでも商業用不動産担保証券の新規発行が話題になるなど活況を呈しています。
期末のボーナスを皮算用しこれを堅く確保するために今後はポジションを積みあげないトレーダーが多くなって、市場も多少はだれるのではないかと見ていましたが、この堅調さを見ると今のところまだ貪欲に稼ごうとしている輩が多いのかもしれません。
さて、これからの季節の話題はフットボール(こちらではアメリカンフットボールとわざわざ言いません)です。月曜日の仕事は、週末のフットボールゲームの話題を片付けてから始まります。
米人の同僚とディールを追いかけていていつも思うのは、とにかく貪欲に案件をとりまとめようとする執拗な貪欲さと、そのチームパワーで、これはさながらフットボールのプレーのようです。
インベストメントバンクでは、案件獲得というゴールにむけて、ディールチームが一丸となって動きます。これは、フットボールに例えれば攻撃フォーメーションのようなもので、法務、税務、会計、当局対応など、各分野の専門家から、アナリストやエクセルシート作成の事務スタッフまで、スピーディーに、かつ、品質を確保しながら、案件のとりまとめに全力を注入します。
そして、ディールチーム全員が「ボールをゴールまで運ぶ」という意識を共有します。このペースについていけないメンバーは「ボールを落とした者」呼ばわりされ、次のプロジェクトから声がかからず、いわゆる社内失業状態になってしまいます。
特に、インベストメントバンカーとして収益性の高い案件は、多くの場合定型的な案件ではありません。案件毎にケースが特殊で、顧客側も時間との勝負ということが多く、フットボールでいえば、どこにボールをパスすればよいのか、レシーバーはどこにポジションをとればよいのか、瞬時に正しい判断を行なうことが要求されます。
日本で案件を組成する場合も、基本的な形は同じなのですが、何かが違います。
何件かディールでつきあいながら感じたこと、それは、こちらは日本のチームと比べて、専門性とスピーディーに動くパワーがあふれているということです。
今週は、案件獲得のために、チームで米国大陸の半分を数度往復しています。メールやウエブキャストで情報交換はできるとはいえ、案件を獲得するためには、最終的には人間同士の信頼を築き上げなければなりませんから。
日本人的に、もっとゆっくりと検討をして、などということは通じない局面は多くあり、ディールメンバーからは、「おい、早くボールをよこせ」といわれることもしばしばです。
では、そろそろゲームに戻らねばならない時間なので、今日はこの辺で失礼します。
筆者ブログ「アメリカは今」 http://ameblo.jp/god-bless-market/
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米国駐在インベストメントバンカー Mayflower
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