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米国事情NOW〜金融、経済、そして政治。米国は今〜
2009年12月16日(水)
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クリスマスを来週に控え、手仕舞い感からマーケットは冷え込むかと思いきや、米国株式市場は大崩れすることもなく、NYダウは10,500ドル近辺で堅く推移しています。ドバイショックのあとはギリシャショックと、バブル崩壊による新興国の信用不安の連想は続いていますが、想定外の大きな危機とならないかどうか、予断なく見守ることが必要な局面です。

年末商戦もたけなわで週末のショッピングモールや外食レストランは相当の人出で混雑しています。この年末の小売売上高予想は、楽観、悲観が交じった状況となっており、実際にどの程度小売業の売上、利益が増えるのか予想は難しいところです。ここで、個人消費が大きく伸びれば、今後の経済回復基調のきっかけにもなることから、大いに注目されるところです。

さて、ますます混迷度を深め、その行く末が心配なのが日米関係です。

イノウエ上院議員のような政界の重鎮が日米関係の迷走状況に警鐘を鳴らしていることは何回か前に書きましたが、基地問題をめぐる鳩山政権の結論先送り姿勢は日米関係の重みを軽視しているかのようにも見え、米国側の不信感が高まっています。コペンハーゲンで正式な日米首脳会談が見送られるかもしれないという、そのような異常な状況が持つ意味を政権責任者としてどのように受け止めているのか、遠く日本のことを心配してしまいます。

国家と国家の関係の重みの礎には、まずは、自らの国への思いがあるはずです。

米国の小学校では、授業前にクラス全員で、国旗に対して正面し片手を胸に当てて、次の一文(「忠誠の誓い」)を唱和します。

「私はアメリカ合衆国の国旗、それを象徴とする共和国、そして、神のもとで分かつことのできない全人民の自由と正義がある国家に対し忠誠を誓います。」(拙訳)と。

この誓いについて様々な意見や考えはあると思いますし、移民が構成している国家ゆえにこのような結束の一文が必要だという社会的背景もあると考えられます。しかし、このような一文を当たり前のように日々唱える中で、ほぼ自然に「米国への愛国心」が、それぞれの自己に形成されているという一面も見逃せないと思います。

過去、多くの歴史的試練を超えて、今日の日米関係が育まれてきました。米国側は米国の愛国心の上に築いた戦略的思考から日米関係を作り上げ、日本は日本としての国家観に基づいた戦略の実現策として日米関係を築いてきたはずです。その過程がなかったかのように政権交代を理由に日米関係を簡単に空洞化させてしまうのは、実は拠って立つべき国家観が欠如しているからではないかと思われ、大きな危機感を禁じ得ません。

日米関係、日中関係、ともに、日本としての国家観に立脚してどのように両国関係を発展させていくのか考え実行されるべきものです。その実行者が「再検証します(岡田外相)」というようなお勉強姿勢でいることは、外から見ていてとても奇異に写ります。

世界的にここまで拡大を遂げてきた日本の経済力の礎は、強固な日米関係にあることは疑いようもない事実です。日米関係の危機的状況を早く回復させる外交的実行力が、今大きく問われているのではないでしょうか。



筆者ブログ「アメリカは今」 http://ameblo.jp/god-bless-market/

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