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米国事情NOW〜金融、経済、そして政治。米国は今〜
2010年4月14日(水)
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4月に入っても、マーケットは好調を維持、今日もダウは11,000ドルを超えて取引を終えて、なんとか、春の気分を漂わせています。

さて、先日、ランチで、連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長のスピーチを聴く機会がありました。金融危機の最中に、ほぼ連日テレビで同議長のコメントをフォローしていた頃はとても厳しい表情だったのを覚えています。大津波のような金融危機が去り、ほぼ一段落したともいえる今、目の前の議長の表情には、自信を強く感じさせるような元気な面持ちでした。

金融危機に対する一連の対応についての振り返りのあと、今の経済状況を簡単に述べていました。なかなか改善しない雇用状況には憂慮を示し、連邦政府の財政状況の悪化についても懸念を示しながらも、当面はインフレに対する心配は高くないとの見方を示していました。

インフレを当面懸念しない理由として、わかりやすく、そして、普段はあまり耳にしないおもしろい説明をしていました。「今後人口の老齢化が進むという、このような大きな変化が進んでいる中では、インフレが亢進するような事態は想定できない」というものです。

いわゆるベービー・ブーマー、米国で1946年から1964年の18年間に生まれた約8,000万人の世代層の行動は、今まで、常に経済の大きな原動力となっていました。

その世代が60歳代を越えて落ち着きを求める年代となった時に、どのような消費行動、余資の投資行動をとるのか、これは確かに無視できないテーマでしょう。

加齢に伴って、ライフスタイルとしても、投資のリスク選好的にも、リスク耐性は低下していきます。消費の志向も変化していきます。これらが経済の消費や投資の動向に影響を与えないはずはないという見方は、今後も念頭においておくべきかもしれません。

このバーナンキ議長の発言がおもしろいな、と思っている時に、ダイナミックで面白いアイデアが舞い込んできました。

これから老齢化するベービー・ブーマー世代に向けて、どんな、ヘルスケアビジネスが展開できるか、それを考えて、ベンチャービジネスを立ち上げたいという起業家からの相談です。介護ビジネスといっても、単なる介護付きのマンションを建てるといった箱物プロジェクトではなく、介護が必要ながらも普通のことでは満足できないベービー・ブーマー世代に、不自由な中でどれだけ高い人生の満足度を、しかも活動的に達成できるかということをビジネス機会にしたいと。(残念ながら、うなるようなアイデアだけに具体的に公表できません・・・)

このようなサービスや商品は、様々なものが想定できるでしょう。それらを新産業として実現し、そして、その会社を数年以内にはIPOしよう、そういう目論見と意気込みでした。

こちらのマネジメント手法として面白いのは、そんな新企画を実現するために必要な高いスキルを持つ業界経験者を直ちに揃えて、アイデアの実現性を企業として高めることです。このような逞しい起業家精神は、やはり、しぶとく経済を回復させる米国の原動力なのかも知れません。



筆者ブログ「アメリカは今」 http://ameblo.jp/god-bless-market/

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