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米国事情NOW〜金融、経済、そして政治。米国は今〜
2010年6月23日(水)
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6月も後半となりましたが、今日は中古住宅の販売件数が大きく減少したことを理由に大きく下げました。相変わらず強気、弱気の材料が混ざり合い方向感が定まらない状況で、上げ基調にあった流れがここに来て反転し続落しました。NYダウはそれでも、10,000.00を上回っており、火曜日現在で10,293.52ドルと、なんとか大台で踏ん張っています。

恐怖指数といわれるボラティリティーインデックスも高止まりしており、不安定なユーロ、改善しない失業率、低い設備稼働率、そして大きなGDPギャップといった、この4つの不安材料の厚い雲が消えない限りは、市場の安定性は戻らないと思われます。

さて、この季節、こちらでは卒業式のシーズンですが、成績優秀者はその実績を示すリボンをガウンの上に掛けて誇らしげな表情で式に臨んでいます。また、卒業式前には、学校やPTA組織で色々な種類の表彰式やセレモニーが行われ、得意顔な参加者で会場が盛り上がります。

英語や数学のコンクールといった勉学系、野球、水泳、アメフト等の体育会系、バンド、コンサートなどの音楽系、絵画や彫刻の美術系、そしてチェスや作詞などの才能系など、あらゆる分野で秀でた学生が、一つの学校で百人近く表彰されます。

壇上でメダルをもらう学生は、人種、性別、年齢を問わず、とても多彩な顔ぶれです。

表彰された学生は、その才能をもとに、大学のセレクションや奨学金などの恩典を得て、さらにその強みを高めていくことができます。しかし、能力に基づく特典がある分、進学してからが大変です。例えば高打率という実績をもとに野球のセレクションで有名大学に入った場合でも、成績が落ちてくると、通常、野球部を休部しなければならないというのがルールです。

大学はもとよりハイスクールでも、スポーツとバンドの両方を毎朝早くから日替わりで練習し、この成果が単位に通算されることになっています。

まさに文武両道、心身両面を鍛えながら自分の強みをさらに磨き、才能を伸ばしていくというシステムが出来上がっています。

日本ではブランド的イメージがあるNCAA(全米大学体育協会)では20以上の競技の大会を運営しているようですが、そのイメージ広告も、左手で本を読みながら右手でバスケットボールのドリブルを打っているという構図になっています。

このような多様な人材が世間に巣立ちあらゆる世界で強く生きていく、そんな強さが社会に自然と根付いているということを実感しています。

日本でも「ダイバーシティー」という言葉が使われ始めましたが、その際には、女性活用など男女雇用機会均等の考えを広めるだけの問題意識に留まっている気がします。性別、人種、年齢などの多様化はもちろんのこと、能力面でも文武芸術などで多様な才能を社会に輩出し活用していけば、日本の競争優位性の再構築も可能なのではないかと、この季節そんなことに思いを馳せています。国の力の根幹は教育だというのは間違いないはずだと、あらためて考えています。


筆者ブログ「アメリカは今」 http://ameblo.jp/god-bless-market/

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