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米国事情NOW〜金融、経済、そして政治。米国は今〜
2010年7月7日(水)
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独立記念日の名物は花火です。多彩な日本の花火大会とは比べるべくもありませんが小一時間の花火ショーは、初夏の季節行事のひとつです。花火は、国の独立のために、そして今も国家政策のもと海外に展開している兵士に感謝し、その安全を思う機会でもあります。

その連休で、下落基調が固まってしまったマーケットがリフレッシュされるのか、今日の市場の動きが注目されるところでした。ところが、米供給管理協会(ISM)が発表した6月の非製造業総合景況指数が前月の55.4から低下して53.8と4ヶ月ぶりの低水準となり、受注も3ヶ月連続で低下、雇用も落ち込んで、景気が軟化局面にあることが発表されました。

これを受けて、市場は、上げ下げを繰り返し、最終的には今まで続いてきた売りのカバーもあってNYダウは57.14ドル高い9,743.62ドルで取引を終えました。上げて終えたとはいえ、乱高下して不安定な地合は変わりません。

独立記念日明けはしばらくは上げ相場が続くというのが経験則のようですが、先行きのポジティブな材料がなく、とても不安定な状況です。

そんな中、ブラジルのある金融機関のNY事務所が新しいオフィスに引っ越し、お披露目を覘く機会がありました。その新拠点は、セントラルパークを見遥かす摩天楼の素晴らしい一角にあり、最新のIT武装を行ったピカピカのスペースとなっていました。

BRICSの中でも、中国系とブラジル系しか知りませんが、NYでの彼らのオフィスプレゼンスは一流のレベルです。業務のインフラだけ比べても無意味だということはわかっていながらも我々日系金融機関と思わず比較して羨ましく思ってしまう、というのが正直なところです。

これをバブルと言ってしまえばそうなのかも知れませんが、彼らと話していると、ここまで体制を整えて、しっかりと米国でビジネスを展開して行こうと言う、旺盛でポジティブな姿勢を強く感じます。そこには、私が5年ほど前に頻繁に通った中国やインドで実感した熱いエネルギーと共通したものを感じます。また、30年ほど前、新空港、地下鉄、そして高層ビル建設のためのクレーンが立ち並び、町中に槌音が響いていたシンガポールをも思い出させます。

ブラジルのビジネスマンと話して感じること、それは、もはや「新興国」と簡単に一言で片付けられないほどの、存在感と戦略的展望です。

単にGDPだけでなく、豊かなエネルギー資源、ワールドカップやオリンピックの大イベントの取り込みなど、ある程度資源基盤を持ち、かつ、ダイナミックな展開を進めているブラジルは、もはや無視できない存在です。私の脳裏にはこの国の債務問題の記憶が残ってはいますが、今度は同じ轍を踏まないのではという期待さえ抱きます。米国としてはブラジルの存在は大いに気になるところで、その勢いをうまく取り込んでいけば大きな恩恵も得られるでしょう。

ブラジルの活気とエネルギーを現地で実感しようと、来週、サンパウロに滞在します。ブラジルのビジネス機会をどう取り込むか現地で考え、ホットなブラジル投資マネーを実感してこようと思います。経済活性化のためにも、日本は中国やインドと、米国はブラジルと、いかに相互関係を深めるのか、足元の方向感が無い今こそ、真剣に考え実行していくべきではないでしょうか。


筆者ブログ「アメリカは今」 http://ameblo.jp/god-bless-market/

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