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2月に入り全米が冷え込んでおり、昨夜もこの冬8度目の大寒波が全米を襲いました。氷雨で路面が凍った上に雪が積もって通勤できなくなり、今日の私は自宅勤務となりました。ここ数日は気温も上がらず、悲しいことに今週はこのまま引きこもりになるかもしれません。
しかし、ゆったりとしながらマーケットを見るのも悪くはないものです。米国の株式市場は冷え込むこともなく、NYダウは12,000ドル近辺を維持しています。
さて、今週末は、フットボールの最終章、スーパーボールが行なわれ、ピッツバーグ・スティーラーズと、グリーンベイ・パッカーズが死闘を繰り広げることになっています。
ナショナル・フットボール・カンファレンスと、アメリカン・フットボール・カンファレンスの覇者同士が戦う至高のゲーム、それがスーパーボールです。今年は、スーパーボール史上初めてテキサス州ダラスのカウボーイスタジアムがホストスタジアムとなることもあって、例年以上の注目を浴びています。
このゲーム観戦を憧れるファンが多い中、チケットがいくらで取引されているか、ブローカーが提示している金額をウエブで覗いて見ました。10万人の観客を収容するという巨大なドームスタジアム、最上階の席は一席約10万円から、セレブが集うスイートのボックス席(10名収容)に至っては約1300万円が提示され、一人130万円也という価格がついています。
半日のゲームが及ぼす地元への経済効果は、500億円とも600億円とも言われています。波及効果は地元だけではありません。スーパーボールのテレビ中継では、この日の中継用だけのコマーシャルが特別に製作されて放映されます。酒類、飲料、証券会社そして自動車メーカーと、スーパーボールの興奮の中で特別な印象が残るコマーシャルが放映され、タイムアウトの合間も視聴者を飽きさせません。このように、テレビ局も大きな広告収入を手にしています。
さて、当日舞台となるスタジアムは特に注目です。13億ドル(約1000億円)をかけて約2年前にオープンしたこのスタジアムの天井から吊り下げられているのは、三菱電機製の巨大テレビ、オーロラビジョン。世界最大としてギネスブックに登録されているこのテレビスクリーンが10万人ものファンを興奮させるのに大きな役割を果たしているのを見れば、日本人として日本製品の技術力のすばらしさに誇りを持てることでしょう。
ホームゲームは、シーズン前のゲームを含めて年10ゲームもないアメリカンフットボール。にもかかわらず、こんなに巨額の投資を行ないスタジアムの建築を実行したのは、スーパーボールのホストとしてのプライドかもしれません。
日本では、このような桁はずれのソロバン勘定のスタジアムビジネスはあり得ないでしょう。通常の企業経営者ではこのような着想はできないのが当たり前で、起業家精神あふれるアメリカのオーナー企業だからこそできた構想でしょう。
しかし、ビッグスケールなビジネス発想が大きな経済効果をもたらしています。日本人としては決して真似ができない、それがアメリカのスポーツビジネスのダイナミズムです。
筆者ブログ「アメリカは今」 http://ameblo.jp/god-bless-market/
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米国駐在インベストメントバンカー Mayflower
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