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米国事情NOW〜金融、経済、そして政治。米国は今〜
2011年5月11日(水)
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今日は、マイクロソフトがインターネットの格安電話サービスで有名なスカイプを買収することを発表したことを受けて、今後さらに企業買収が活発になるだろうとの見方が広がりました。スカイプの争奪にあたっては、世界最大手の交流サイトであるフェースブックや、インターネット検索エンジンのグーグルもねらっていたと言われており、今回敗れたこれらの企業が次はどこを狙うのかという期待も広がっています。

この流れを受けて、NYダウは75.68ドル上げて12,760.36ドルとなり、ハイテク株のナスダック総合指数も28.64ポイント高となって2,871.89となりました。つい数週間前は大荒れ模様の市場だったことを思えば、ここのところ、堅調な動きとなっています。

しかし、市場の堅調さとは異なり、実際の米国経済はまだまだ弱々しいことがわかりました。

先日発表された4月30日までの1週間の新規失業保険申請件数は47万4000件と前週から4万3000件も増加、市場予測の41万件を大きく上回りました。失業率も5ヶ月ぶりに上昇して9%台となり、米国経済の回復が必ずしも順調ではないことが明らかになっています。

過剰流動性でマーケットが潤っているだけで、経済回復はまだ道半ばということのようです。

さて、この間、成長著しいブラジルに行っていました。

昼間はビル建築の槌音が響き、夜はスポーツバーでサッカーのテレビ観戦の歓声が湧き上がる喧騒の街、サンパウロ。経済回復への道筋がなかなかつかない米国とは違って、成長への熱い期待が一日中あふれています。

日本人として、ブラジルでビジネスをしていて痛感すること。それは、幹部社員の英語力の高さです。中には、米国に留学していたという人もいますが、留学経験はない人も多く、それでも、会議出席者の全員が英語で十分コミュニケーションできるという状況です。もちろん、「TOEFLは何点ですか」などとは聞きませんが、米国の一流大学留学が可能なほどの語学力はあるだろうと思われるほどの程度で、本当にびっくりしました。

日本で時々話題になる「英語を社内の公用語にしよう」という議論。そんな議論どころか、しっかりとグローバルなビジネス力をつけて前向きな成長に向かって熱く議論しているブラジル人ビジネスマン、岐阜県の電機メーカーで働いた経験があって日本語で話し続けてくれたタクシーのドライバー、そんな人々に会って、ブラジルの人々の高い生活能力に感心しました。私としては行く前に少しポルトガル語を勉強しようかと考えたほどでしたので、ことさら驚きました。

寺島実朗氏のエッセーで読んだ記憶がありますが、確か、米国人のパスポート保有者は、わずか10パーセント余りだということで、英語でコミュニケーションができる米国民も、草の根レベルではグローバルな対応力に欠けていると言わざるを得ない状況です。

私が米国に戻って会った米人からこう言われました。「やはり、米国はいいだろう!」と。こんな連中にグローバルな姿勢を持たせない限り米国経済の本格的回復は不可能かもしれません。


筆者ブログ「アメリカは今」 http://ameblo.jp/god-bless-market/
米国駐在インベストメントバンカー Mayflower


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