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マーケットは相変わらず乱高下、欧州懸念が大きな重石になって相場の頭を抑えています。しかし、今日は、民間調査会社コンファレンス・ボードが発表した11月の消費者景気信頼感指数(1985年=100)が56.0と、前月の40.9(改定値)から大幅上昇し7月以来の高水準となったことを受けて、ダウ平均は、一時前日終値比101ドル高の11,624.01ドルまで上げる局面もありました。このコンファレンス・ボードの数字は、「消費者の景況感は今夏に見られた水準に回復した」という水準のようですが、依然、「就職が難しい」との回答が42.1%もあり、厳しい状況にあることは変わりません。
また、今日は米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン副議長が、欧州の債務、金融危機により世界経済の下振れリスクが相当強くなったとの見通しを発言、「追加金融緩和の余地がある」として、一段の行動の構えがあるとの見解を明らかにしました。
ここは、金融政策の出動への期待が高まるところです。
今日は、大きなニュースが流れました。米航空業界3位のアメリカン航空の親会社であるAMRが、連邦破産法第11条(チャプター・イレブンといい、日本の民事再生法に相当)の適用申請をしたという記事です。航空会社の破綻は過去頻繁にある米国で、アメリカンは唯一破綻を避けてきたエアラインでしたが、赤字続きの中で生き残るためには、チャプター・イレブンによる債務整理やコスト削減もやむを得ない状況に追い込まれたようです。9月末時点の負債総額は約2兆3000億円と巨額の破綻で、世界的に不透明な中、今後の経営再建は容易ではないでしょう。
このような混迷の状況の中で、生き抜く鍵は何か?
よく聞くサバイバルのキーワード。それは「アジリティー」です。意訳すれば、「しなやかに生きる」ということでしょうか。
社会環境はめまぐるしく変わります。その中で、陥穽にはまらずにいかに生きていくかは、個人や会社にとってとても大きな課題ですが、変化を受け止めて、しなやかに生きていく「アジリティー」、まわりの米人を見ていると、それがとてもうまいように思います。
新約聖書、マタイによる福音書5の5に、次のような一節があります。「柔和な人々は、幸いである、その人たちは地を受け継ぐ。」と。
経済状況だけではなく、あらゆるものが日々刻々と変化をしています。その環境に生きる我々は、その変化に柔和に対応するべく、自らが少しずつ変わっていくことが必要なのではないでしょうか。日本人は、なかなか変化が苦手でつい今までのやり方を踏襲することに安心を感じがちです。しかし、変わることに遅れをとると、それが積もり積もって、周囲の社会環境についていけなくなってしまうことになってしまいます。
しっかりと生き抜いている米人を見ると、日々、少しずつ変わっていくことの積み重ね、つまり「アジリティー」の大切さを感じます。私も、「幸いであるために」、そんな前向きなしなやかさを身につけたいものだと、日々思っています。
筆者ブログ「アメリカは今」 http://ameblo.jp/god-bless-market/
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米国駐在インベストメントバンカー Mayflower
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