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前回のコラムでは、3年9ヶ月ぶりに13,000ドルを超えて取引を終えたニューヨーク株式市場ですが、一転今日は、ギリシャの債務問題の再燃や世界経済の先行きが不安なことなどを受けて3日続落しました。結局ダウは、前日終値203.66ドル安の1,2759.15ドルまで大きく下げ、約一ヶ月ぶりの低水準となりました。この下げ幅は、今年最大のものです。
特に、ギリシャの債務問題については、ギリシャ国債に投資した投資家が、回答期限までに債務交換による元本削減を受け入れるかどうかが注目されており、債務交換に応じる投資家が低いのではないかとの懸念が高まり行く末に暗雲がたれこめています。
ただし、この株価水準は十分な踏み上げがなされた結果であり、一時的に大きな調整が入ることは、大きな問題だとは思いません。
さて、米大統領選の共和党候補者指名争いは、中盤戦のヤマ場として有名な、いわゆる「スーパーチューズデー」となり、10州において党員集会・予備選の投開票が行われています。今も、CNNをつけながらこれを書いていますが、なかなかおもしろい戦いです。
指名獲得は、代議員の確保数によって決まりますが、4名の中でリードしてきたミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事は、バージニア、バーモント、マサチューセッツの3州で勝利しました。対するリック・サントラム元上院議員は、宗教的にも保守的な共和党支持者がといわれているテネシー、オクラホマ両州で勝利、オハイオ州も抑えることができるかどうかに注目が集まっていますが、オハイオ州は現時点では混戦模様です。一方、ジョージア州では、同州から下院議員を20年も務めたニュート・ギングリッチ元下院議長が制しましたが、もはや関心の的はトップ二人の争いに絞られています。
ロムニー対サントラム、彼らのスピーチの要は、「我こそが、新たる保守の信条の実現者だ」ということです。
日本語辞書で「保守」と引いてみると、「旧来の風習、伝統、考えなどを重んじて守っていこうとすること」とされていますが、米国でいう「保守」とは何か。保守だと称している彼らの信条の特徴をスピーチから列挙すると、「小さく無駄のない政府」、「財政規律・財政均衡」、「市場主義」、そして「福祉政策膨張への歯止め」等の、政策となっています。候補者討論会では、他に、「同性愛」、「中絶」、「家族観」、おもしろいところでは「ダーウインの進化論への賛否」、そして「キリスト教への信奉」についての意見表明と議論がなされます。
ロムニー氏はモルモン教、サントラム氏はカトリックの信者として、従来のプロテスタント系キリスト教信者の候補者とは違う背景を有していますが、この二人のどちらかが、オバマ大統領と本戦を戦うことになりそうです。最近、自らの宗教観を強調しているオバマ大統領。共和党としては、オバマ大統領と戦って勝利を手にできることこそが、候補者として必要な資質でしょう。
無宗教者が1割未満で、約4割の人が定期的に教会に足を運ぶというこの国。「福音派」あるいは「新保守主義派」などいくつかの異なる見解はありますが、「保守派」という立ち位置の基本には「キリスト教」がある点を理解せねば、大統領予備選指名争いの本質が見えてこないといえるでしょう。これからの選挙結果が楽しみです。
筆者ブログ「アメリカは今」 http://ameblo.jp/god-bless-market/
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