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米国事情NOW〜金融、経済、そして政治。米国は今〜
2012年5月30日(水)
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この週末は3連休で、久しぶりにゆっくりとしました。その休み明けの今日、米国市場では、ダウ平均は前週末終値比で、125.86ドル高い12,580.69ドルとなりました。住宅価格指数が改善の兆しを示したことや、ギリシャ問題に関する懸念が出尽くしたことなどから追い風になったという見方がありましたが、本当にリスクオフの傾向が緩んだわけではないと思います。

さて、注目のフェイスブック株式は、今日の終値は28.84ドルとなって、今や上場前の予想公募価格レンジ、1株28〜35ドルの下限にまで近づきました。これを根拠に、この水準は下値のメドだ、という説もあるようです。身近で先行きの期待感が持てるツールであるとはいえ、客観的には、もう下値リスクはないというのは疑わしいのではないかと思っています。

今日、フェイスブックはノルウェー企業の買収を検討しているようだとの報道がありましたが、株主価値を毀損しないためにも、企業買収は軽率に行なうべきものではなく、強引に買収を行なうといわば高値掴みで苦労することも多いものです。フェイスブックとしては間違った買収が足枷となってさらに株価が下がることだけは避けるべきでしょう。

フェイスブックのような業態にとって、どのような業種、業態の企業買収がもっともふさわしいのか、これは、なかなかおもしろい(いいかえればリスクも高い)、戦略的には「未知の領域の創造」です。グーグルのように、ハードウエアの分野へ挑戦するのか、広告業態を強化していくのか、まずは戦略の理想を固めるべきでしょう。しかし、投資すべき資金は持ちながら、この業態の進化論は自身にとっても未知の新分野だというのは、辛い挑戦でしょう。

昔輝いたYahoo!も、今や、戦略像が立てられず迷走していることを思うと、上場後にしっかりと成長の一手を間違いなく打つことの難しさは大変なものです。SNSの王者らしく、フェイスブック上で「新規投資のアイデア募集」を行なうなど、奇抜な手もでてくるかもしれません!?

前回、ポスト金融危機社会の課題、それは「資金の有効循環だ」と書きましたが、フェイスブックには「資金を手にしたところから、必要なところへの還流」の役目を果たし、大きな経済効果をもたらす投資をして欲しいものです。

経済効果といえば、「東京スカイツリー」の開業景気は大きな驚きでした。

その日一日だけ東京に行く機会がありましたので、車で近くまで寄りましたが、あいにくの雨天にも関わらず、その賑やかな混雑振りに圧倒されるとともに、東京経済への波及効果が頼もしく思えました。「せめてタワーはだめでも、ソラマチや水族館を覘いてみたい」とも思いましたが、当然かなうこともなく、むなしく成田に向かいました。

目の当たりにした「スカイツリー景気」にあらためて、その成功のヒントを思いました。

「貴重な資金を好循環させて大きな経済効果を波及させる」ためには、当然ながらそれなりの規模の投資が必要だ、という「規模」の原則、そして、今まで注目されていなかった地域に斬新なプランを導入することで活性化させるという「計画の斬新性」の原則、です。

このような都市開発計画成功の基本に則ったダイナミックな投資は米国でも最近はあまり例を見ません。この成功をもとにダイナミックに資金を循環させ復興の推進成功を祈りたいものです。


筆者ブログ「アメリカは今」 http://ameblo.jp/god-bless-market/
米国駐在インベストメントバンカー Mayflower


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