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今日の米国株式相場は米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明発表を翌日に控えて様子見という雰囲気でした。ダウは前日終値比64.33ドル安い13,008.68ドルと続落し取引を終えました。
FOMCで追加の金融緩和策は出ないのでは、というコメントがインタビューなどでも多く聞かれましたが、とても違和感を感じます。景気は失速していないとの判断があるとのことですが、欧州債務危機の不透明感は増しており、FOMCは最終的には何らかの対策を示唆することを期待したいところです。また、欧州中央銀行(ECB)の理事会が2日に行なわれますが、理事会での債務危機対策の議論が迷走しないことを祈りたいものです。
今日は、米高級皮ブランド大手のコーチの株が18.6%も下げました。国内の既存店売上高の伸び率が鈍化していることが原因ですが、米国のこの景気の状況では、当然だと思います。新学期を控えて、いわゆる「Back to School」のセールが始まる時期となりましたが、新聞などでは、学校の先生やスクールバス運転手の解雇などがニュースになり、とてもブランド商品のショッピングなどという雰囲気ではありません。
さて、IPO株の代表であるフェイスブック株(「FB」)は、21ドル台と、上場来安値を更新しました。誰もが知るFBとはいえ、収益の持続的成長につながるビジネスモデルが未だ確立されていない現実を見て、FBの過大評価(オーバープライス)に市場が気づいたと言うことかもしれません。
しかし、フェイスブックの広告収入も、上記のような厳しいマクロ経済状況では本来その伸びを期待できるものではありません。限られた予算を効率的に配分せざるを得ない広告主の立場を考えれば、行動性向がある程度読めるソーシャルネットワーク上の広告としても、厳選して対応するのは当然でしょう。
フェイスブックのような媒体では、①幅広いソーシャルネットワークによる情報伝播力、②属性や性向のしぼり込みができるプラットフォームとしての潜在性、そして、③情報を面的に共有させブームさえも効率的に起こすことができるLike!のインフラ、などにあると思います。FBを単なる広告媒体に終わらせず、有機的に成長させるには、③のインフラの研磨が必要でしょう。
年々AKB48の総選挙があれだけの熱気を帯びてきているのはなぜでしょうか。AKBのメンバーが踊り歌うステージでアピールするだけでは、総選挙は盛り上がりません。そこには、ファンを巻き込み、自然に、そして連続的に盛り上がらせていくという秋元流の緻密に計算された総合的なプロデュースによる仕掛けが奏功しています。
各ユーザーにFBを単なる掲示板として使わせるのではなく、情報が、もっと連続的に有機的につながる仕掛け・・・イメージ的に言えば、ソーシャルが二次元ではなく立体的になるインフラが完成した時には、FBのプラットフォームとしての価値が格段に上がり、広告主も自然と群がるようになるのではないでしょうか。
FB株主のためにも、FBの機能を有機的に発展させる努力を経営陣は続けねばなりません。
FB株が真に「Like !」されるのはいつのことでしょうか。
筆者ブログ「アメリカは今」 http://ameblo.jp/god-bless-market/
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米国駐在インベストメントバンカー Mayflower
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